つまるところ。

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ジョン&ジェン 12/23S感想(Bペア)

②12/23S

もしかして新妻さんも涙腺コントロールが完璧なほうの人類でいらっしゃるんですか?
1幕12歳とラストの場面すごない?

「今年のクリスマスには帰るね」の言葉を俯いたまま目だけ上げて見るのを猜疑の目だなと思っていたんですが、18歳再会のとき、曲が再開する前のジェンの台詞を聞きながらだんだん目の光が消えていくジョンが同じ顔をしていて 彼はもうジェンの言葉を信じていないんじゃん

歌い出しから涙ぐんでいるジョンがさ、「ようやく気づいた」の大サビのところで、涙の跡と赤くなった目元をそのままに目を明るくしてよろこびと希望をいっぱいに映してここでない高く遠くを見ている、鳥になるのを夢想していたいつかのジェンみたいに、ペアの楽日でこんなこわいもの見ることある!?!?!?


怒鳴り殴るパパと言い返すママを黙って身じろぎせず見つめているジョンが「パパには勝てない」で一筋に涙がこぼれたの、相変わらず涙腺コントロールが完璧でいらっしゃるなと思いました。
ここ、黙って夫婦喧嘩を見てるジョンがだんだん息を大きくしていくのが泣きそうなのを我慢してる小さい子どもの息そのまんまですげえなと思う。あまりにそっくりなので毎回笑ってしまってごめんとも思っています。

12歳の旅立ち、唇を尖らせて俯いてくジョンが唇が泣き出す形に歪んで、泣く寸前でぱっと弾けるように立ち上がってジェンから離れて背を向ける、俯いてひとり顔を歪めて涙をこぼし、泣き止んで小さく息を吐いてから彼女に振り返る、18歳の「泣いちゃだめだ」じゃんと思いました いい子なんだよな、自分の涙が姉の後ろ髪を引くとわかっている。

18歳の再会で、すっかり男の声や喋り方をするジョンが「どうしてさジェン!」だけこのときの男の子みたいな泣きそうな声をするので

ジェンが性的虐待を受けていたのではを認識してから聞く呆れとちょっと目を逸らしての新妻ジェンの「そうでしょうねぇ」、めちゃくちゃ来るものがありますが

1幕ジェンのラスト、何も言わないタグを見つめてすっと涙が落ち、「ごめんね……!」とくるの涙腺コントロールが完璧な方の人類でいらっしゃる

「水が割れた!」モーセじゃん


2幕18歳、暗転(暗転ではないが)してからジェンに「ひとりでは、(母さん、) 生きていけない」「僕も同じだ」訴えかけるジョンが涙ぐんでるのもう限界じゃんこの子ども たった18の子にこんな顔させるなよママ

「ようやく気づいた」リプライズ、ジョンが涙ぐんでるのを見ていたんですが、「僕しか与えられない」を言う頃にはその涙が乾いているの いやたぶん目は濡れているんだけど、もう泣いているような揺れはなくて、なにか取り返しのつかない変化を目の当たりにしたようなそらおそろしさだけがある。
わたしJ&Jの好きな曲18歳のあれらなんですけど(1幕も2幕も)、今回この曲で手が震えるほど心臓がばくばく言っていて(ジョンくん泣いてるじゃんくらいの軽さで見てたつもりなのに)、身体が勝手に“今ここで取り返しのつかないことが起きている”を察知してておもしろかったです。視界ががたがた揺れるから何だろうと思ったら心臓の音に合わせてレンズ固定する手が震えてるの。

鳥になりたい、鳥になって空へ、誰にも見つからないところへ飛んでいきたいをあんな希望のようなきらきらした笑みで宙を見上げて言う新妻ジェン、13歳の女の子にこんな夢想をこんな顔で語らせてしまうご家庭環境あんまりだよ ぽいずんだよ

中学生になったジョンが新聞を読んでるの、ジェンに「大人になってよ!」言われたからなんだ!?ジョンくん、読みながらも読み終わっても目をまるくして首をちょっと傾げてであんまり内容わかってなさそうな子どもっぽい顔してて。そういや口調も教科書の音読みたいな読み上げてる感じだもんな
だんだん意味がわかってきてるのか読みながらの反応が大人のそれに近づいていき、音読も感情(だいたい怒りや憤り)がこもってきてる

段の外で演者がわしゃわしゃしてるのしまったげてよとは思ってるけど演出としてよっぽど巧みなんだろうなもわかり、ジェンはちょこちょこ見えなくなるのにジョンは「ようやく気づいた」の後に初めていなくなるのも、子ども時代を置いてくみたいにチェックのシャツだけ脱いで置いてくのも物語の暗示に見ようと思えば見えるやつですっごいなと思っています。キャンプ!のジョンジェン親子関係の示唆(ジョンの一挙一動を注視して後片付けからお返事から遊び相手からぜーんぶやってあげようとしちゃうジェン)とかあの形式だからこそのやつだろうし……べっったりじゃん……。


俯き加減で膝に両手をのせた新妻ジェンのこぼれおちるような「善かれと思い……」、重(好きなところです)
このトークショー、明るくハイにポンポン進んで楽しいけど、司会者たちのキャラとテンションが「HAHAHA!」や「皆様こんにちはぁ↑」でないと重くてしょうがないんだろうな。
ジョンが「(ママが見ているのは僕じゃない、)僕のおじさん!!」も、「あーっららそれはイタい」で受け流されるまでの沈黙の重さがものすごいもんな……。

ジェンがそう言ったわけじゃないけど「あなたのお母さんはきっとこう言うでしょうね」から始まる台詞のラスト怖すぎません?「今までお母さんがあなたのためにしてあげたことを考えなさい(うろ覚え)」ってやつ。うろ覚えっていうか毎回うっわ典型!と思うのにいざとなると言葉がフルで思い出せないからたぶん脳がマスクかけてるんだと思う。あれいわゆる『毒親』の典型パターンなんだよ、お前を育てるために費やした金と時間と手間をお前は私たちに返すべきだ(お前の自由はそれからだ)の思考。普通の親御さんは大抵、私たちにしてもらったと思うことをあなたは自分の子どもや大切な人にしてあげればいいわよをするんですよ……。ここでそんな綺麗事と思った人は、いないと思うけど、もし万が一いたらソッコーでカウンセリング予約してかかってくださいのやつだよ。これはガチのやつです。私も流石にそういう冗談は言いません。


1幕10歳ルール!試合中の挑発の動きがコロコロコミックの登場人物みたいになるのおもしろいなと思う、なんかこう……やったことがないんだろうなそういうことを……みたいな……。このときのシュートを外してくれの祈り、「良い子のお願い」って言っててなるほどだから叶わないんだなと思うなど。良い子は姉ちゃんへの挑発でズボン下げないんだよな。
「ルール2」を破るまでの田代ジョン、シュートがきまってがっくり地面に膝と手ついて項垂れていたのがジェンのほうをぱっと見て、そっから別人のように裏のなさそうな明るく溌剌した少年をするのであっこっちもわかってやってるんだなと思いました。ついジェンを見てしまうのでわざとやってるのかなんか嬉しくなっちゃったのかどっちなんだろと思ってたんだよね

2幕10歳ルール!寝っ転がってるジョンの「ぎゃーぎゃー」にぴったり合わせて新妻ジェンが『ぎゃーぎゃー』の口パクしててあっすごいなと思いました。「かわいそうでしょぉー 出してやって」とその後のフレーズもぴったり口の動き合わせてるよね新妻さん

1幕18歳の喧嘩でジョンは扉が閉まってからジェンの去ってったほうを振り返るんですよう。ちょっと変えた足音なのかキャリーの音なのか他の何かなのか、新妻ジェンの回は軽めの足音(みたいな音)にひとつだけ重めのぱたんとした音がするので(そして田代ジョンはその音が消えてから大きく振り返るので)、いま扉が閉まったんだ、からの追撃がすごいなこのペアと思いました。愛しているのに意地を張り本心が相手には見えない(信頼があれば愛していると疑われないがそうでなければ)、ジョンが父さんの愛情を疑ってないのとセットで見るとこう、けっこうなあじ

1幕序曲、離れたところにいる2人の回想だと思っていたんですけどもしかしてこれ全部ジェンの回想だったりする?1幕終わった直後あたりの?
ジョンの台詞(「あの頃 宿題手伝って」「あの頃 父さんと闘って」あたり)は彼の回想だと思ってたから、ジョンもわかっちゃいて父とやりあったこともあったんだな思ってたんですよ。でも6歳違う姉の宿題を手伝うってよく考えたらおかしいね?おかしいというか6歳も下の弟に宿題が手伝える学力の姉は大学進学どころじゃない気がする。
だからジョンはジェンが観たことないはずの(そしてドッグタグで彼女がイメージしたらしい)迷彩服を着た最期の姿で、握手をしようと差し伸べた手は交わらない(そして懐かしそうに微笑んでいたジェンは強い衝撃を受けた顔をする)の?
ってことは父の虐待を(父に怒られると姉が取り乱すから隠していただけで)そうと認識しきれないまま、彼を憧れとして純粋に慕い続けていた1幕ジョンがいたかもしれないんですか?

12歳の弟が水を向けてもぜんぜん寂しくないと言い張るのを優しい目をした笑顔で見つめて、彼の顔を見ない背中側から「遊びに来なね」と肩を抱いてやる新妻ジェンが弟の意地を尊重してやるお姉ちゃんだったし、そうされると作ってた平気そうな笑顔が崩れてしょんぼりした子どもの表情になってしまう田代ジョンは姉ちゃんにはまだ勝てないんだよなと思いました

1幕の再会、ジェンが軍人や戦争を馬鹿にするたびにジョンの表情から笑いが消えてて 髪をいじられてるときはなんだかだ楽しそうなのにね
ジェンがOK、すると彼女をちらっと見て「ああ」って返事はするの俺は賛成できないけどあなたを嫌いじゃないんだよの感があっていい子だねと思う

2幕5歳のジョンの手紙、内側はどうも星空(黄色クレヨン)とサンタさんの顔(赤と白のクレヨン)が書いてある(あと歌からするにサインも)みたいなんだけど、ジェンはそれを逆さにして見てて「ほんとねー」言ってて、ナプキンホルダーの使い方と合わせてジェンにはそういうセンスがないんだなと思う。
ところであの手紙、表面のツリー横に書いてあるの
「dad v
mam」で合ってます?ジョンはパパとママが別れるとは、あるいはクリスマスにパパがいないとはまだ思ってなかった?
「(だから)いなくならないでね」まで聞いた新妻ジェンがハッとして息子を見る、悔いるような表情で息子をわしゃわしゃしているのいい母ちゃんだよ


「危ないことしないでね」
「1人になっちゃダメよ」
言いながら肩を掴むママをぐいーっと押しやりながら笑顔のままなの

「(サンタ)こ、ここ来ないんでしょ!」言われて12歳ジェンが泣きそうな顔でうつむく、それでジョンが再び顔を歪めてしまう 相手に引っ張られてる子どもがふたり

 

Bペアカテコトークショー
新妻さん「わたくし弟を踏むところでした」
田代さん「踏まないでー」
新妻さん「(1幕で弟から受け取って2幕でジェンがつけているこれは)ドッグタグというもので」
田代さん「ドッグタグは軍人の身分証で」
死んだときに家族に渡されるみたいなところまで説明してて親切だなと思いました

新妻さん「万里生くんとはね10年ぶりの共演で(田代さん「今度の共演はまた10年後」)前回もジョンって名前だった」
田代さん「前回は結婚前夜の婚約者だったけど今回は(新妻さん役から産まれる)」
新妻さん「産みましたー」

【新妻さんにはお姉さんが1人いらっしゃるという話】
田代さん「(新妻さんは)実際に5歳のお子さんがいらっしゃるんですよね」
新妻さん「そうなんです ジョンくらい(田代さんを手で示す)の子どもが」「もう毎日こんな感じ」
田代さん「僕(のジョン)どうでした?」
新妻さん「田代さんの?ほんとにね素敵な息子で」