つまるところ。

観劇や演奏会の感想を置いて行く場所。だって青い鳥には推しがいるから。もっと雑多なログもある。 https://utayomichu.hatenablog.com/

ジョン&ジェン12/24(Dペア)、と雑多

「ようやく気づいた」の大サビ、決意をした戦士の顔で「男」になったのだなの感がありました

このペアの最後の再会と喧嘩、迫力がものすごいですねやっぱりね

田代さん高い音を出しにくそうにしてる?ファルセットはするっと行くけど地声で上がると突っかかるように声が消える(「国のため」とか再会でスーツケースに腰掛けてるときのフレーズとか)
「取ってくるね」の1音目が踏みはずすように裏返って、田代さんでも音外すことあるんだ……と思いました そりゃ人間だからあるんだろうけど

1幕クリスマス、しーっ!って言ってるけどジョンが引き続き騒いでると楽しくなって一緒にはしゃぎ始めちゃう濱めぐジェン、幼くてかわいいですね。12歳でもまだまだあどけない。
お姉ちゃんにすぐ仲直りするよと慰められて決壊したようにほたほた涙をこぼし、無言でぐずぐず泣きながら腕を引っ張られてる幼児
初見でも似たようなこと言った気がするんですがなんで幼児の解像度がそんなに高くていらっしゃって?

濱めぐジェンの相手のときだと「なんでもない」をほんとになんでもなさそうに言うんだな。
濱めぐジェン、困らせるようなこと言わないで!と怒った後にハッとして口を押さえるの、お姉ちゃんしようとはしてたんだなとなる。その後のキレ方、私は副音声に『もうあんたなんか知らない!』が聞こえてしまうんですけれども。子どもの癇癪

最後の再会で濱めぐジェンがはしゃいでぴょんこぴょんこしてるのを子どもの仕草だなあと微笑ましく眺めていたんですが、その後の「気づいてよジョン!」でも同じように飛び跳ねて地団駄踏みながら訴えてて、子どものままのジェンともう大人になったジョンを並べて見せつけられるの えぐ(好きです)

「後ろ向いて後ろ」
「後ろ?なんで」
(歓声を上げて飛び乗る)
「うっわまじかよ!」(笑いながら背負い直して走り回ってやる)
隅々までジェンのほうが子どもなんだよな……このペアな……

「ジェイソンがねー(バンクーバーで仕事を見つけた)」と話す濱めぐジェンの姿が愛する者を信じきってるときの濱めぐさんキャストのそれで おれは 少女性……

「愚か者ジェイソン」のフレーズが全曲の歌の音で一番好きなんですよねわたくし 田代さんに限らず男性の声、その人がキツくなるほどではない低い音をシリアスに重く出しているときが美しく響くと思う 綺麗なハイトーンも好きだけど低いとこがちゃんと重くて深いの男声の特権だと思っているので……
ルール!ぐるぐる唸るようなジェンの声もそれはそれでいっぱい好きなんですけどそれは濱めぐさんのどす効かせた声がめちゃくちゃ好きだって話であるので……また別なので

「もう4年も(帰ってないね)」「時間はあっという間」まで聞いたジョンが目を閉じて深くため息を吐き天を仰ぐ、それはさあ その強い失望と感じているズレを電話の向こうに伝えることはもうしないのはそれはさあ

熱がはいっていく(たぶん、音が上がって行くので)ところでだんだん目がうるんでいき、「国のため」と言い切るときが一番涙の膜が熱く見える

田代ジョン、おしゃれ……というより大人みたいに、なのかな、固めた髪の毛にめっちゃ触るの思春期まだ抜けてないみたいに見えてかわいいな このジョンが髪いじってても不安の代償行動には見えないから安心してかわいらしく見える

 

このペア母ジェンが脆いからか息子ジョンも脆そうで、18歳の詰め寄ってくところが本当に死にそうでこわいよ

「危ないことしないでね」「寂しくなったら電話するのよ」
「わかった」「わかったって」「わーかったってば!」「はい!」「ばいばーい ママー!」
ママを引きはがして離れて両手でストップ!をして、完璧な笑顔と朗らかな声をキープしていく若干10歳、ヤングケアラーの熟練度が高い

「どうしてかわかるよ」「僕のパソコンを勝手に開いてメールを消したんだ」憤りも興奮も責める気配も見せずに静かな哀しみだけを見せる、本当にケアラースキルが高いんだよな田代ジョンな……。森崎ジョンはため息や声の棘に怒りの感情が覗く(向けようとしてないのはいい子なんだよ)
いやどっちも良い子だなとも思うけどこのジョンがこうなのは物静かで大人しい子だからだけじゃないじゃん、シャロンに伝えなきゃと喜ぶときはちゃんとテンション上げてはしゃぐんだから。喜怒哀楽の喜と楽の表出だけが大きい子ども、怒と哀はないんじゃなくて見せるのを諦めて殺してるだけなんでないかな……トークショーで第三者に話すときは憤りを隠してなかったじゃんジョンくん。

1幕の「目を離すと」が「神様!」を汲んでるのはなんとなくわかってたんだけど(「下着が見えてるぞ!」とか)、「(麻薬はどんな感じ?)天国見えたかい?」が「天国へと連れて行って」を下敷きにしてるのかと真顔になってしまいました
ジョンのあの時の祈りは形を変えて叶い笑いごとになったけれど、ジェンのあのときの祈りは形は変わったものの決定的な喪失として叶ってしまった。
ジョンの死因はおそらく墜落死だよね、バリバリと鳴り響くエンジン音のなかに重いものが落ちてくような高い墜落音がまじって。下りていくアメリカ国旗に苦痛か恐怖かに顔を歪めたジョンが呑み込まれていく。森崎ジョンは静かな目で天を見据えて呑まれていき(たぶん、腕を広げたまままっすぐ立っているからそう感じるんだと思う)、田代ジョンは腕や肩がこごまってたり恐怖に喘ぐような呼吸が聞こえてきたりするからそう見えるのかなーと思う

ところで私は“ない”文脈を掘るほうのオタクなのでジョンの最期はジェンと最後に会った服装のままなことにちょっとはしゃいでしまっています毎回。
ジョンは彼女が見知ってはいたあの18歳の男の子のまま死んでいったのに、彼女がイメージするのは軍人として死んでいった“自分が見たことない弟の姿”なの、ジェンの傷は深いんだなと思うし弟ジョンのことを見えていなかったんだなとも思う。
彼は最期まであの男の子のままだったのにね。すっかり背が伸びて声も姿も大人になった、でも姉に置いていかれそうになると泣きそうな顔をする男の子。

ジェンが色々取り出すおもちゃ箱のなか、薄茶色の毛足の長いボア生地がちょっと見えて。テディベアだよねそれ!?になりました。いやわかんないけど、キャンプ!で出てくるテディベアって12歳の子どもの持ち物にしては(、というよりあそこで出てくる小道具群のなかでひとつだけ)いやに古びているのよねあれね。

私はつい2音以上を探しちゃうんだけど末尾の母音を合わせるのも韻なのかな。「自分のヘマ 押し付けるな」で毎回あれ今韻踏んでた?とあれでも母音揃ってはないか?をしている、田代さん毎回同じような突っ放す感じで発音するので

母の過干渉に苛々しながらも「夢があるんだ」「作家になりたい、いつか」をきらきらした目の柔らかい表情で語るDペアジョンくん、自分の夢まで折られてなくて(それを踏みにじられるとはまだ思ってなさそうで)可愛いよね

自分を助け起こしてから懺悔に似た独白をただ黙って聞いている息子の左手を握りジェンがゆるしてねと縋り付く、頭を寄せて涙を落として、手放さなければと引きかけた手をジョンが握り返して止めるのめちゃくちゃ胸熱だなと思いました。自分を手放し離れようとする母の手を引き留めて、驚いて顔を上げた母にそっと微笑んでから応えを返すの本当に物語として美しく、またこれはジェンが主体の物語なんだなと思わせてくれていっぱいハッピーです。ジェンの決断と行動にジョンが応えたんだよ。彼女にとっての世界がさ。


これは所謂『作者はそこまで考えてないよ』なんですが、小学生くらいの子どもが使う悪口や罵りの語彙群って友達に言われた言葉か保護者に言われた言葉かのほぼ二択なんですよ。1幕ルール!でジョンが試合中の姉にぶつける「くっさ!あいつシャワー浴びてねえぞ!」彼はどこで覚えたんだと思います?
またネグレクトを受けている子どもによくあるのが『清潔な衣服を用意してもらえない』『お風呂に入れてもらえない』(親がわざとそうしていることは少なく、それだけの関心/余裕がないから子どもが不潔な状態にあっても意識に上らないのが原因だったりする)なんですよね。
ところで。あの子(弟ジョン)との日々をこの子(息子ジョン)と取り戻そう、のモチベーションで子育てをしているジェンはキャンプの曲で「終わらない洗濯物」みたいなことを言ってたりするわけですが。
以上、作ってる人はその意図ないと思うよ(タブンネ)な教育業界最悪知見の流用解釈でした。


濱めぐジェン、「パパなんていらないし」で表情変えてフォロー入れるんですね。それまでは息子が無邪気にしてる(して見せてる)のにつられての笑顔……だったよね?
「パ パ なん て い ら ない し」で1個ずつ音下がってくから、あそこでジョンの声が落ち込んでってるのかなあれ 音楽のことは何もわからん でもやっぱりこの作曲家、楽譜に全部書いてある系では?
ところでここのフォロー、「パパもあなたを愛してる」なんですね?優しい嘘をついたわけではなかった。まあジョンくん「(パパは)ママが嫌いだから来ない」に気づいてるしな……。
おじいちゃんは200マイル離れた先から活躍しない孫の野球を(たまには)観に来るし息子も息抜きのためにひと夏で3回も避難するしで愛されてるし懐いてるけど、パパはママには近況報告してるっぽいものの「来られないわよ」で、長じたジョンもパパのことは口にしなくなっていくので、結果的に優しい嘘になってしまったわけなんだろうけど。


5歳では「いなくならないでね」と言っているジョンが10歳では既に「もうほっといてほしいんだ」をしっかりめに(田代ジョンはけろっとしてるけど文節で音が強くならない?)口にするの、そして思春期トークショーでは「ひとりにして!」と何度も訴えているのだんだん深刻になってくよなと

苛々した調子で聞いてはいたジョンが「(新しい恋人の)シャロンと」でがばっと振り返るのが
いくらジェンでもそこまで踏み込んでくるとと思ってなかった、って雰囲気でかわいそだなと思う ここまでのジェンの干渉、『おじさん』の物や好みを押し付けるのととにかくついて回るのとは見えるけど、人間関係そのものに干渉することはなかったよね、そういえば。おじいちゃんとパパ以外は出てこない。ジョンとパパとおじいちゃんとおじさんと、ここまで世界が閉じているからトークショーで他の繋がりもある(「仕事があるわ」(新しい出会いも探している、みたいなことを言う、「◎◎◎◎するわ」の7音だったと思う)「カウンセリングも」)と言い募るんだろうけども。まあ早々にネタが尽きて「夫はアル中」となるわけですが。


【Dペアカテコご挨拶】
濱めぐさん「まだジェンが抜けきってなくて」

濱めぐさん「喋りすぎると(3音の何か)になっちゃうから」
田代さん「聖子さん昨日すげー喋ってたよ(だから大丈夫だよのニュアンス)」

田代さん「(Bペア公演の後)ご飯食べに行って、(お店に親子連れがいた)」「(騒ぐ子どもを母親が窘めて、)そしたらお父さんが『サンタさん来ないよ』って」
田代さん「ジョン&ジェンやってる!と思って」「みんなやるんだ!と」「盛ってないんですよ」

田代さん「(5歳やってると肌が若返る気がする、化粧の)ノリが、……(相手役の肌が)綺麗だなーって」
濱めぐさん「(子ども時代のシーンは)抜けるから」「わーっ!って」「大人はやらないじゃない?わー!ぎゃー!って」

濱めぐさん「メリークリスマース!」(いつもは言わない)
田代さん「メリークリスマース!」(毎回言う)「楽しかったねー!」

 

【雑多】
2幕10歳のルール!で「あの子はか弱いから」「小ちゃいから」を聞くたびに“誰と比べて?”が頭をよぎってしまうんですけどわかりますか か弱いはともかく(息子ジョン、インドアの趣味多そうだし)小さいは比較しなきゃ出て来ないでしょ
この曲の導入、ジョンくんぜんぜん楽しそうじゃないのに「バットがボールを打つ音」と「グローブがボールを捕る音」がかなりいい音(SE)してるのママといっぱい特訓した(させられた)んだろうなの気持ちに 棒立ちのままつまんないって書いてある顔で腕だけ上げて捕球するの野球楽しんでなさそう


アメリカでは「崩壊した家族の絆の再構築」がド定番というのを聞き、待って、待ってくださいそういうこと!?となってる ビッグフィッシュもJ&Jもそれが作品の核かつアメリカじゃテッパンの感動どころで、家庭崩壊が(相対的に)起きてない日本ではお客側にその消化酵素を持ってる人が少ないの……?
私さ、ビッグフィッシュ観たとき、楽しい曲もあるし歌詞が繋がってるの見つけるとワクワクするけどお話としてはあんまりおもんないな(子どもを使って親が気持ちよくなる話だなって)と思ってたんですよ。んだから今回J&Jと作曲家が一緒と知って驚いたんですけど、曲は楽しいけどお話とオチはいまひとつ物足りない、今回見かけるJ&Jのお話があんまり刺さんなかった人の感想と近くない?気のせい?

マリーキュリーでも演出意図や解説をもっとパンフに書いてよ(写真や役者のトークじゃなくて)、言ってるお客さんが多かったのもこれ?あれも作品のうま味(人間関係)の一方は「親のキモチを理解することで崩壊した家族の絆が再構築される」話だよね。
マリーキュリーから摂取できる人間関係のうま味のもう一方、たぶん身分や立場を超えた女女の友情。「こういう話なんだよ!」と公演期間当時にめちゃくちゃ評価されてたよねこの要素。(私は細部の仕込み大好き科学オタクなのでそっちを追っていたが、おそらく主だった味はそこではない……。)

アメリカでは家族の絆の再構築がド定番、ビッグフィッシュが24時間戦士(だった世代)に刺さってるっぽい感想が多かったのもKAAT版とPARCO版で(ストプレでなくミュージカルを主に観る)お客のラビットホールの評価がけっこう違ったのもこれ? 観た人が「家族崩壊の原因」へ感度が高いものは刺さってる?

PARCO兎穴にこのキャストを集めてやるほどの話かなあの感想がけっこう多かった(私のTLに流れてる評価よりも)の、お客さんがストプレ見慣れてないからなのかなと思ってたんだけど(私のTLは成河さん目当てで観に行った人が多かったので)、見慣れてなかったのは形式ではなく主題……?
KAAT版はミュージカルメインで観る人にも感動する話として刺さりがちだったのは、キャスト陣の中でミュージカル主戦場の田代さんがたまたま直前(だったよね?)にSOML出てたから?家族の絆の再構築部分にあまり味を感じなくても、SOMLと共通してた身近な人の死を受容する要素に味を感じてた?そういうこと?
兎穴ラストのベッカとハウイーが同じ方を向き同じものを見るのが自然に見えないくらいには強調されてて、不思議なところで強調するんだな、ストプレ少ないからかなと思ってたんすよ、不思議なところも何も最重要要素だったからわかりやすく強調されてて?

J&Jは映画「私の中のあなた」や「人魚の眠る家」と似た味がする、話のテーマが同じだからだったやつなんです?映画2作は生命倫理が主題だと思ってたけどあっちも家族の絆の再構築が主役のうま味だったんか、お話の主役が同じならそら観た後味も似るわよ


2幕最後の独白曲でジェンが「聞こえてる?」「闇の向こう」みたいなことを言うの、いいよね。ここで彼女は弟の死を認めたんだな、と思う。32歳の誕生日ではすぐ隣にいるように話しかけていたし、……何より死を認めてないから32歳の誕生日を祝うなんて発想が出てくるんだよな……。

トークショーのジェンの「仕事があるわ」「◯◯◯もするわ(出会い系アプリ)」「カウンセリングも」から「夫はアル中」が来るの、趣味がないんだなこの女……とは思うよね。2番目のが結局聞き取れなかったんだけど、あれ「あそび」だったらどうしようとはまあね、思いますね。そんな感じに聞こえたんだけど流石にそれはえぐいなと思って、だって彼女が楽しいことをしようと考えたときに男遊びしか出てこないのえぐくないですか。でもジェンが父からそういう虐待を受けていたを前提とするなら“あり得そう”の解像度が爆上がりしてしまうんだよな……。
演出として面白いと思うし“息子の他にも私を気にかけて(≒愛して)くれる人はいる”の羅列なんだなとはわかってるよ、でも私は自分の掘りたいところを掘ります。

Dペア、7歳ジョンが「大きくて……」を言い出した途端にジェンの顔が曇るからあーパパはこの通りのことを家でしょっちゅう言うんだろうな(怒鳴ったり手が出たりしながら)になります。ジョンは姉相手でさえ顔見て大声上げたり手が上がったりされると身がすくむし、(そういう意図ではなかろうけど)このペア想起されるご家庭環境が最も凄惨。
気分でもないのに楽しそうにふざけるジェンに気持ちがついていけなかっただけなんだろうなと思うけど、弟の手からボールを取ったジェンが軽く振りかぶるとびっと肩が竦んでからおどおどミットを構えるのを見てつい“振り上げられる手が恐い”子ども、いるんだよな……を思ってしまうんですよね毎度ね。

これは全ペア共通だけど、ジョンが殴られた痕がついてるのが背中の上から真ん中にかけてっぽいの、服で隠れるところね、そうね……となります。パパは殴り慣れているしジョンは殴られ慣れている。家の外の人に見えない場所を選ぶと服の下(それも肌着で隠れるところ)になり、腹を庇って体を丸めた人間を殴るなら背中になるので。引っぺがして腹を殴ったり足差し込んで蹴り上げたりまではしないのは、そこまですると死んでしまうの判断がつくからなのかジョンが腹や尻を外で見せるクソガキ(ジェン曰く)だからなのかは定かではありませんが。後者だったらリスク管理ができすぎててやだし。


「(キャンプに行くから聞かなくていい)あの子のおもちゃ買ってよ」と「僕はママのおもちゃじゃない」リンクしてる!?これは訳詞がすごいやつでは!?やっぱり訳詞と翻訳脚本EPUBにして売ってくれたりしない!?

弟ジョンはさ、「ようやく気づいた」で俺も家を出ていく、時が来たって言ってるじゃん。
私はずっと1幕の再会と喧嘩を「2人の家」でやってるんだと思っていたんですよ。隠れ家にいこうよってジェンが言ってるから。
もしかしてこれ、実家からそう遠くないところで一人暮らしを始めたジョンのおうちでやってる?だから「またこれか!」って怒ってるの?家族を愛し国を守った父を嫌って家を捨てた、家から出ていくのを助ける誓いを立てたから自分は外に止まり木を確保したのに、俺にも同じことをするのかって?
どうなんだろう、でも「ママから聞いてないの?」や「姉さんだけに言うよ」の違和感もジョンが一人暮らししてるなら不思議な状況じゃなくなるよね……。ジョンは離れて暮らしてるから、ママから連絡を取らないとジェンの話した内容は共有されない。ジョンは家を出ているから、軍隊に入ったことを両親には隠し通せる。
まあもしそうだとしたら、そうでなくても、ママとジョンは折り合いがよくないのはほぼ確なんだろうな……。父さんの真似して手を上げてはなさそうだけど。家族のなかで最も仲が良かっただろうジェンに家族じゃないと言い放つまで激昂して、それでも手を振りかぶりさえしなかったんだし。