つまるところ。

観劇や演奏会の感想を置いて行く場所。だって青い鳥には推しがいるから。もっと雑多なログもある。 https://utayomichu.hatenablog.com/

エリザベート11/22S回感想

感想っていうかツイッターの走り書きまとめです。

 

大好きなパパの回りで仔犬みたいに大はしゃぎしてる花總シシィが大変かわいいという話を?うんまあ毎回するし永遠にすると思う、「パパぁー!」って駆けてくるのとかお膝ぽんぽんされて意気揚々と座るのとか永久にかわいいので……
「シシィ」「ぅん?」がめちゃくちゃかわいいでしょ

初夜明けての諍いでフランツに手を握られて「僕は君の味方だ」って言われた花總シシィの目尻に溜まっていた涙がすうっと零れ落ち、「うん、」って縋るように言うのでシシィ…となった 次の言葉を紡ぐ前にシシィの手を離すのフランツ、フランツくんそういうところ 誠実はそうなんだけどそういうところ

2年目の諍いでゾフィーに訴えるときシシィがぐっと身構えて背中を伸ばしてから「娘はどこ」とやる、シシィは子どものために勇気を振り絞ったのにねえ ここで彼女の肩に手をかけたフランツにぱっと振り向いて縋るの、まだ夫を信じてる

続く3年目でフランツに話しかけられて振り向いた花總シシィの表情がふうっと変わるのが私は大好きなんですが、フランツに訴える彼女は2年目にゾフィーに向けてたのとおんなじ表情を向けていて、「敵」なんだな……となりました


ハンガリー凱旋で「エーヤン、エリザベート!」と彼女(の行動)を讃えた民の声を聞いて花總シシィがわあっと込み上げるように笑顔になって、その笑顔で隣のフランツに振り向いたのでシシィ……!となってしまった まだ彼と分かち合うつもりでいてくれるんだ……シシィ……

トートと目が合ってあちこち目を泳がせた彼女が、そこからはお手振りを再開しても不安がって表情に曇りがあるの、強い皇后の下にずっとあのはにかみやで気ぃ遣いの少女がいるみたいですごくかわいいと思うんですよねおれはね

「皇帝は何も見えない」を言われたシシィが勢いよく振り向き、足音を立てて駆け寄ってトートの腕に手をかけるのでやっぱりシシィ……となってしまう あそこまでされて……
それはそれとして無理やり密着して踊らされてるときのシシィの生理的嫌悪でいっぱいの顔! トート閣下蛇蝎のごとく嫌われてんな


「ミルク」でマックスの役者さんだと思う、市民男性が(「ミルク風呂に入ってる」)「皇后!」を聞いて、驚愕から悲しみ、失望に表情が塗り変わるのがあんまりに綺麗でテンション爆上がりしました。わたしは心が傷つき小さな破片が散るときのあの輝きがだいすき(※創作に限る) あと彼のターンのキレ 美

ここまで幕間です


カテコ(2回目)、一礼してから下がるときに、前を向いたまま手を伸ばして花總さんの背中(やや腰)に手を添える山崎さん
→なぜか反対側の手で同じように佐藤さんの腰に手を添えている山崎さん
→……?みたいな反応しながらされるまま手を添えられている佐藤さん
かわいいが……何がおきて……?

カテコ、1回目の礼をしたあたりのところでマックス(原さん)と顔を見合わせたルドヴィカ(未來さん)がころころ笑っててルドヴィカ……!となるなどしました マックスがにこやかに妻の手を取って列に加わるのでオタクは簡単に心が幸せになりました

 

ところでこれは笑ってほしいやつなんですが、夜のボートの背景にある月を見た瞬間に昔の職業病スイッチが入り、無意識が月齢と角度からランデブーの時刻を計算し始めてしまい目の前の光景が半分しか入って来なくなってしまいました 月齢27〜28、登り始めて1時間ほどなのでランデブー朝の4時か5時です
ヨーロッパは高緯度だからこの時刻はもう日が昇ってるかも、試算違ったかなと思いながら悪夢を聞きましたが「悪夢」の中でルキーニが9/10って言ってたからランデブーは9/9、秋分(日の出が朝6時になる)が9月終旬だから大丈夫いけるいけると思いました。いやいけるではないが 目の前の悲劇に集中せよ

仕事おわりに舞台観に行くとたまにこういう回路の空転をしてしまうんですよね たぶん疲れてるから


上山ルキーニと山崎トート、ルキーニがトートを動かしてる(操ってる、とは違うんだけど……)と感じた瞬間が何回かあって、やっぱあのルキーニこわいなと思いました。好きだが。
主従の従なんだけどほんとの主導権はルキーニ側にあるというか……少女展爛会でいう「主従(下攻)」みたいな感じというか

山崎トートはいつの間にか随分とルキーニの認知をするようになっていて、10月に見た自己愛の印象から個人的には結構変わった。いえ自己愛は依然強そうなんですけど…山崎閣下の自己愛って権能の発露なんだなと思った回から印象ががらりと。相手が死に惹かれているときほどとろりとした輝きが増すんだよ

花總シシィにはあんまりねっとりしなくなったな?と思っていたんですがそんなの気のせいで、初子ゾフィーを連れてったときからおまえそれ閨での亭主の触り方だからなみたいなタッチが発揮されてました。相変わらず浮気をなじる恋人みたいな声出すじゃん……。「お前は踊った」の声色(好きです)

最後通牒、このときの山崎トート様の空気が甘い甘い。泣いているシシィの肩を後ろからそっと抱いたときに花總シシィが一瞬安らぎのような表情になって、ぞっとしましたよね……。今に絶望しているときほど彼は甘く優しく、魅惑的に見えるんだよ。死への誘惑、黄泉の帝王の権能そのものじゃん……。

比較的上手の席だったので甲斐ルドルフを見ていたんですが、甲斐ルドルフ、トート閣下が見えない人間から見たら皇帝との軋轢で心を病んでのご乱心、耗弱した精神での母との会話が止めとなって正気を失い自殺したように見えるよなと思ってしまいました(強火の幻覚です)(あと賛辞です)

ちょっと話がそれるんだけど、あるコンサートでルドルフしか歌唱をしない闇広を見たことがあって。そのときの印象が「父との対立で心を壊した皇太子」だったんですよ。周りの不理解と孤独が彼を袋小路に追い込んで、責任感と無力の狭間で心が潰れてしまった人。
で、その時にあールドルフってシシィと彼以外の、トートが見えない人にはこう見えるんだなと思ったんですよね。なんかそれを思い出した。
いえ、甲斐さんのルドルフがそのとき見たものと似てたかと言われると全く似てないんですけど。2番、甲斐ルドルフに山崎トートは現実を突きつけていると思ったのよ

こないだと今回で甲斐ルドルフのこと大好きになったしすごく興味深いと思っているんですが、私はキャラクター造形が好みの登場人物にはキュートアグレッションが全開になってしまうため、ここで続けて平気か鍵アカに行くべきかすごい悩んでいるのが今です。好きなシーンの賛辞なんだけど言いざまがその

ちょっと保留で。「死にたいのか……」待ちの山崎トート閣下のごろんしてる体勢が日に日に美しく目を惹くようになっていくのですごい楽しいです。具体的にどこが違うのかはわからないんだけど、なんか見るたびに洗練されているんですよね……。

葬儀でシシィに同情たっぷり、可哀想に私の慰めがいるだろうみたいに愛しさと労りの手つきで扱っていた山崎トートが「まだ私を愛してはいない!」を裏切られたショックを隠さないでぶつけてるのちょっと面白い(好き)し、ルキーニがシシィ嬲ってる後ろでずっと傷ついた顔で片膝曲げてるの閣下 そゆとこ

今更なんですが山崎閣下、指揮してる姿がものすごく様になりますね……。手の動きとか……。屍人の指揮をとる様も気品があって美しいけど、両手で持った鑢に唇を寄せて「早く取りに来い!」とルキーニを呼ぶときのきらきらした輝きがなんか……なんか出てるんだよな……

力の抜け落ちたシシィを抱きとめる山崎閣下がもんのすごい悲しそうな顔をしていて、彼女をそっと横たえて手を離し、背を向けて棒立ちに天を見上げる(たぶん太陽を見上げているのだと思う)姿が、閣下は絶対言わないんだけどこう、ヒトならまさに「おお神よ!」と嘆きそうな雰囲気で感動してしまった

ルドルフ葬儀の場面、花總シシィも愛希シシィもフランツを拒絶(寄せ付けない)をすると思っているんですが。愛希シシィは触れられた腕でフランツを押し退けるという干渉の拒否、花總シシィはフランツがそこにいない、触れてもないように振る舞う存在の無視で、ひぇ……となりました。

花總シシィの潤んだ瞳での「ルドルフ、どこなの」「聞こえてるの」の呼びかけが、小さい坊やが目の前にいるように優しく笑んだ目を向け手を伸ばす、その瞬間だけ切り取るとほんとに愛らしいのにだからこそ、というやつ
それを見たスターレンが目を見開いて心が張り裂けそうな顔をしてますよシシィ

本当に優しく愛らしく、目の前にいる幼い我が子に話しかけるように歌うから、心が耐えきれずついに狂を発してしまったかと思うほどで、精神病院の訪問に同行したスターレンは心底肝が冷えたろうよ
「ママは自分を守るため」で幻想が砕けて彼女は悔悟と悲しみに顔を覆い、一気に震えた涙声になる

これは本当に(私が)悪趣味な喩えをしてるなと思うのでごめんのやつなんですが、花總シシィは傷ついたときの姿が籠に入れられ羽根を切られたちいさな小鳥のようだなと思います 澄んだ声が心にしみると愛でられている、傷つけられた憐れな小鳥

 

甲斐ルドルフのママ鏡、「打ち明けるよ、」から焦燥と絶望感でいっぱいの顔を両手で覆って身体を折った、ところで何かを思いついてはっと目を見開くんですよ。興奮と期待のまま「ママだけは」とこぼすように口にして、「パパを説得できる」と続く 甲斐翔真 天才 表情ひとつでこの地獄を描く(賛辞)

ここまでは、「ママだけは」までは花總シシィはルドルフを見ていたんですよ。ルドルフが思い出さなければ、ママではなく皇后の彼女の行いを持ち出さなければ、彼女はルドルフの側にいてくれたかもしれないのに。破滅の道筋をまたひとつ自分から選んでしまった

こないだ背中だけ見ながらママ鏡と声がおんなじだ、と思った闇広出だし、お顔見たら「友だちを忘れはしない」を「僕はママの鏡だから」とおんなじ、あの笑顔と軽い前のめりで訴えるように語るんですよ。あの細かい光が舞うような笑顔で
イケコ氏、イケコ氏頼むこの天才をもう一期ルドルフに置いてくれ

私は甲斐ルドルフの対シシィへの想いを本当に好きだなと思っているしこれはその中で最も好きなところなんですが、彼の目に映っている肥大化した理想像がほんっ……そうっすね単語でいうと田代ラドゥーの二人の男に出力したのと同じ単語をですね。もちろん感じた印象の色は違うが単語はそれっすね

甲斐ルドルフがトートにあの笑顔を向けてるのを見るとあールドルフくん本当に孤独なんだなと思う。あのはらはらと燐光が散る、媚びてさえいるかのような笑顔を向けた直後に不安と失望がぼろぼろこぼれて閣下から離れるんですよ。で、「側にいてやろう」でそんな、思ってもみなかったみたいな反応……

甲斐ルドルフのことほんとに大好きなんだけど、エーヤンルドルフを聞きながら王冠に駆け寄り跪くところで突沸するように笑みが漏れている姿を見てやったー!王の器じゃない!!!って大はしゃぎしちゃった ごめんね好きだよ でも冠を拝受する重さも覚悟もパパママに比べてあまりになさすぎる

謁見の間の合唱フレーズで響く香寿ゾフィーの低い歌声が好きなんですけど、あそこゾフィーは「ただ一人の男」だから男性たちの下パート取ってるんだと理解してリーヴァイさん天才、どうしてそんなひどいことするの(好きです)と思いました