つまるところ。

観劇や演奏会の感想を置いて行く場所。だって青い鳥には推しがいるから。もっと雑多なログもある。 https://utayomichu.hatenablog.com/

8/28 プレミアムシンフォニックコンサート

埼玉公演、配布パンフにセトリつけてくれてありがとうございます!愛知にもついてて私が見落としてたらすっごいすみませんでした!
これで私は己が何を好きになったのかわかりました。今回はたぶんポロネーズです。……たぶんというのはエカチェリーナ1世の語りの後の演奏を大きな一曲だと思ってたから……。古澤さんのCDに入ってたりするのかな。


あとはたぶん前回とわりと同じこと言ってます。オタクなので好きなところを何回でも言っちゃう。
当日投げたログを頼りにしてるのでそのとき書いてないものは記憶から引っ張り出せなくてですね。


前回も言ったんだけど音源収録CD出ませんか!?
本音を言えば花總さんが持ってたホンを包んでた紫っぽい布の柄でジャケ作ったCDが欲しいですが、物体がなくてもいいのでiMusicとかAmazonとかで売ってほしい。タブレットで音楽聞くと過熱ですぐノイズ入るのでPCにDLはさせてください。
いやまあ、そりゃね……? 映像で見たくないかといえばそりゃ観たいですよ? しかしあの音楽と語りを千一夜の物語さながら寝る前に聴きたくないですか? 私は聴きたい。

1部、諸事情によって全然集中できてないのでだいたい2部の話をします。2部のっていうか演技のっていうか……。


マリー・アントワネット

マリー・アントワネット」の導入あたり、お二人の立ち位置的に視線がかち合ってるはずなのに全く反応しないフェルセンにやったぜと思いました。いえやったぜではないんですが。
このときの花總さんの役回りは語り部なのかマリーなのか、確定する要素はないんですけど私はマリーだと思うんですよね……。なんでかっていうと曲中ずっとフェルセンを見ているから……それなのにフェルセンが彼女のいるほうに目を向けると体ごと視線を背けているのを見つけたから……。目の前にいるはずの恋い人の目に自分が映ることはないのを二度とは直視できないんだなと思って……。
私は誰もわるくないすれ違いが大好きなので観たときはすごく嬉しくなっちゃいましたね。

「あなたへ続く道」は恋する少女の魅力ぜんぶ詰めだったと思う。
前奏でフェルセン見つけて嬉しそうに寄ってきたマリーが、彼がそんなには嬉しそうにしてないのを見て顔を曇らせるの見た!?!? フェルセンが「忘れようと」「過ち」と続けるのを聞いてどんどんしょんぼりしていくの。そうしてしょんぼり俯いちゃったマリーがさ、「胸の炎消せなかった」で花咲くように笑って顔を上げて、そこからはもう笑顔を失わないのとてもかわいくなかったですか。フェルセンの言葉に少し考える仕草をするけれど、結論はどれも満開の歓びを取り戻しての「心配ない」「どうかそばに」「現実とはあなた」なんですよ。恋する少女のいじらしさと強さがぜんぶ詰まってる。

MAマリーちゃんフェルセンの言葉が響いてないと思ってたけどちゃんと聞いてるんじゃん、聞いた上で『あなたといられるだけでいい』を選んでたんだね……と思いました。そうだよな、マリーちゃんフリでも何でもフランス王妃の立ち回りができる*1んだから言ってる意味が全く通じないことはないんだよな……。
「現実はあなたよ」の説得力……そうだねマリーちゃんはフェルセンの胸に自分を想う炎がある、それだけで未来を信じ続ける覚悟が持てるんだもんね……。
顔を見合わせて歌う後半、二人ともが相手の言葉を聞くたびに嬉しそうに笑みを深めていくのがすごく可愛かったです。かわいい。


エリザベート

前回も言った記憶があるんだけどさ、ルドルフくん、トートの姿が見えないと「父との確執で心を壊した皇太子殿下」そのものに見えるんだなって……。己の無力と皇族としての使命感で葛藤してるところにフランツからの否定が最後の一押しになったみたいな……いやエリザだとフランツの最後の一撃*2はこの曲より後なんだけど……。

わたくしあの、花總さんのお顔立ちに対して少女エリザベートやMAマリーの夢見る少女みたいなふわふわした眼差しを強く印象に持っておりまして。
このたび女王たちの物語を語りながら手元の本から目を上げる花總さんを見てて、目の形やお顔立ちそのものは凛とした感じなんだな……? あの、庇護をかきたてるどこかあどけない雰囲気は仕草と表情とメイクで作られたひとつの表現作品なんだな……? と思いちょっと尋常じゃなくテンションが上がりました。大興奮しちゃったよね。
※こないだ\なんかみた/したのでいちおう註を入れますが性的な意味合いは一切ないです。これまでもこれからもオープンスペースで実在人物への性的興奮を表明する意思は俺にはねえのよ。
なんかこう、私はこれを20年近く言っているんですが、他者からどう見えているかを常に机の上に置いて、見られたい自分のイメージを的確に出力し続けているヒューマンが実在創作問わず大好きなので……出力が自然に見えれば見えるほど興奮する(安心できるから)ので……。いやあのほんとに対象の男女によらず性的な意味は1ミリも含まないんですが変態の謗りは甘んじて受けます。

 

ハコの話をしようか。市民会館おおみや大ホール、こけらおとしされた?(聞き取った音ママなので違ったらごめん)のが4月の新しいホールだそうです。
静かながら換気がばっちりなされる構造*3で、つまりすーっと風が通っていくのでショールか膝掛け持ってくのがいいと思います。
きちんと座ると、……ええとこの場合のきちんとっていうのは背中と肩を背もたれにつけて座る*4座り方って意味なんだけど、音がぶわっと広がるのですごいなと思いました。何がどうなってるのか私にはわからないんだけど、座面に肩をつけてるかどうかで音の量と柔らかさ*5がぜんぜん違う。マイクで拾ってスピーカで流してるだろう声まで聞こえが変わる。特に高いほうがきめ細かく柔らかくなるなーと思いました。後ろが通路とかで人いないなら頭も乗っけてみるといいよ。すごいねあんなに音がかわるんだね。

*1:MAマリーが酒引っ掛けたマルグリットを赦したことにフェルセンが「善かった」と言ってやる場面が好きなので永遠に擦り倒してしまう。心の寄るべなく踊らさせるばかりの少女の、善悪の基準さえフェルセンが与え育てたんだなって思う。

*2:ハプスブルクの名において己が思想と行いの誤ちを証されたらそら心も折れるよなって思う。ルドルフくんの物差しはそれ(国家のために)しかないので。

*3:換気がなされるが静かじゃない例:ブリリアホール 換気が始まると低い機械音が上演中のホールに響く。あのハコで音楽モノをやるな。

*4:背中を座面に垂直に、つまり肩を離すが乗り出してない風に見せる座り方、待ち時間に宝塚やそのOGの話してる輩にめっちゃ多いんだけど宝塚劇場以外でやると後列の視界が死にます。宝塚劇場では邪魔にならんのかもしれんが。

*5:たぶん音の厚み?とかそういうのなんだと思うんですが、私は音が当たるときの粒の細かさと柔らかさで好き嫌いを言ってるので……。聴覚に触覚が混ざるんですよ私……