つまるところ。

観劇や演奏会の感想を置いて行く場所。だって青い鳥には推しがいるから。もっと雑多なログもある。 https://utayomichu.hatenablog.com/

舞台マタハリ円盤を見たログ

新年に見てこないだもいっこ見てしたののログ。だいたいラドゥー大佐の話をしています。

あの楽曲をあのキャストでやったんだしマタハリ愛知で音源録ってCDにしてほしかったという気持ちはまあ……ないとは言わない……。
マタハリ楽曲で一番好きなのが「捕らえろ、スパイを」なのでCD出てほしい気持ちはかなり強い あれコンサート向きの曲じゃないでしょ

 

DISC2組

しかしラドゥーくんこうやって見るとやれることとやりたいこととやらなきゃいけないことがばらばらで可哀想だね(かわいそうはかわいいだと思っている) 仲間の命を駒数と割り切れる非情さがあれば楽になれたろうに

マタハリDVD、シャンパン受け取ったキャサリンが90度向きを変えるところまで映してくれていてキャサリン推しのおれが大勝利したところ パパの政治のお人形として動くとこは動くけど個としての感情はちゃんとあるんだよなキャサリン

パンルヴェ首相、言葉の使い方がうまいんだよなやっぱな……数を保ったまま命の質感を与えるのも情景を描いて心を揺さぶるのも抜群にうまい

あっこっち収録日の映像なんだ(たぶん「一万の命」の場面、神さえ救えないと嘆きながら祈りの形に手を組むのを見た)

二人の男でパッシェンレーブ行きに衝撃を受けるアルマンや愛を失いの一言で頭を抱える大佐は映ってるので要所要所の伏線を拾うという意思も強く感じるんだけどな……。なんで正面アップでもやや引きでも画が切り取れるシーンでセット裏が見えるアングルを多用しちゃうんだろ

ピエールくんが覚悟を固めた後ろで部下を死地に送る背中を押した責任を感じてそうな顔してる東アルマンのカットが入っていて、めちゃくちゃ私情入りの処分でパッシェンレーグ行きを命じたラドゥー大佐との対比がきいてる

田代ラドゥーと東アルマン、管理より現場向きっぽいラドゥーと現場より指導者向きのアルマンでかわいそうにねみたいな気持ち(可哀想は可愛いだと思ってる) アルマンくん嘘より信頼で人を動かすほうがうまくやれてるし、ラドゥーくん中間管理職より外交やパフォーマンスやってるほうが余裕あるんだよな

やったー!キャサリンの(一番まずいところからの)現場目撃からとりあえず隠れるまでしっかり入ってる!

 ミュージカルマタハリのラドゥー大佐、消息不明のままならどこでも行ってくれるのにマタの歓心を買うためにアルマンの居場所を教え、切るタイミングと解りながら彼女を失いたくなくて無断出国の報告を揉み消し敵国に決定打を指され、
アルマンが死に損なったのを知ってたのに泳がせて状況をひっくり返され、ほんとうに詰めが甘い男!って爆笑してる(好きなところです)
 諜報部の長として取るべき策がわかってるのにマタへの執着で優先順位と意思決定がぐちゃぐちゃになってるの可哀想な男だよ
愛などいらないっていいながら心を欲しがって、欺瞞で自分を騙しきれりゃ楽になのに首相につつかれると認知が正しく戻ってしまう、愚かで賢しい憐れな男
 http://fse.tw/8JwtOQiN#all

舞台で誰か(登場人物)にはまったとき愚かでさかしい憐れな人って言い回しを頻りにするんだけど、おろかでさかしくそれゆえあわれなのが人間なので、その人物の人間らしさをしっかり見せてくれる人のキャラクターが好きなんだと思う。人間らしく見えるための誇張と抑制のわかりやすさ。


DISC1組

加藤ラドゥー、パーティーの途中で静かに抜け出してバルコニーやベランダで煙草吸ってそうな男だった

加藤ラドゥー、情報戦だけじゃなくて戦闘の最前線に出たことありそうな空気があるよな……と思う 社交の場のチョット浮いてる感じとか

アルマンの『好意』にぴくんと反応して、素っぽい困惑が出てくるのそうですかお気づきでなく……みたいな感傷を抱いてしまうな……
「戦争さえ忘れる」に自嘲が乗るのかわいそう

加藤ラドゥー、戻ってきたs-17を咎める情ふかそうな声と美しい笑顔めちゃめちゃこわいじゃん ここにいないマタを見ているときだけ優しい眼差しになるの、ラドゥーくんのなかでその強い執着とふわふわした恋心どう両立してるんだろうな

加藤ラドゥー、基本的に頼ってきたマタにちゃんと親身にしてるのでマタが縋って抱き返してきたら歓びを見せるの理屈…というか目的のための意志が情欲で突き崩されるようで惚れてるんですね……という感 否定されたら酷薄な権力者の顔するの やっぱホワイトファングみたいな人だなーって思う

加藤ラドゥーここで感情出すんだな 一万の命が自分にかかっている、わかってる、それなのに、まだ迷う なのか そこの折り合いというか向き合いというかできてないんだな

ビッシング将軍はそこがずっと上手、軍人としての義務か個人としての情か、国の守り手としてやるべきことと一個人としてやりたいこと、優先順位が揺るがない

ドイツの受信電報を首相に見られた加藤ラドゥー、いたずらが見つかった飼い犬みたいな居心地悪そうな顔してて笑っちゃった 首相に詰められて自分もわかってるのにまだ迷ってる、優先順位ひっくり返ってるじゃん

これはどっちにもだけど、ラドゥー大佐は"大佐"に就いて"キャリア"を積んで、何を手に入れてどうなりたかったんだろうな…… この人そこが見えてこない もしかして本当に戦争を終わらせたかっただけなのかなってぐらいに

たぶん元々はなにかがあったんだけどマタに出会ってビジョンが粉々に打ち砕かれたんだろうなって感じの男
好転しない戦況に細かく傷つき続けていた心のやわらかいところに太陽の名を持つ女が致命的に刺さってしまった

「やるべきことをやった男」、これで自分を騙しきれるほど愚かだったら楽だったろうにね

マタハリの踊りが「あんたたちみたいな男から」彼女を「守ってくれた」、逆鱗なんだな……

"マルガリータ・ツェレのパスポートは『偽物』"、"密会していた男の本性”、ラドゥー大佐が裁判で述べた明確な虚偽はそれだけで後は事実ではあるんだよな一応
惚れた女のために嘘を吐き国を裏切る、アルマンへの弾劾がフルブーメランじゃん 君だよ

やっぱラドゥー大佐(舞台の登場人物)、事が全て終わったら自殺しそうなんだよな