つまるところ。

観劇や演奏会の感想を置いて行く場所。だって青い鳥には推しがいるから。もっと雑多なログもある。 https://utayomichu.hatenablog.com/

みんなの音楽会「ローマの休日」行ってきました

元四季の方が出るっていうから……!
そのノリだけで行ったのでだいたいの曲は知らなかったし出演者はどなたも知らないで行きました。
ざっくりした感想と走り書きです。ついったーがなくなるっていうからさ……。

瀧澤行則さん

1789の岡さんみたいなどん!とした声が出てきてねずみはおったまげてしまいました。よく聞くとちょっと上のほうにある*1けどあの張りと艶のある大砲みたいな響き方。元四季みんなこれができるものなの!?いやそんなことはないよね!?!?そんなことがあるなら劇団四季はもう一部門つくって養成所として花開きまくってもらうしかないですからね。
えーこの方にでっかいミュージカル出てほしいー!ロミジュリの市長とかパレードの裁判長みたいなどんと重しを置く役どころで!でもそういう役は持ちナンバーがない!なんでだよ!そういう役にこそもっとナンバー書いてよそういう役に入るのだいたいうまい人なんだから!
それはともかく、いまの主戦場ミュージカルじゃないご様子ですけど、持ちナンバー1曲ありますぐらいの役どころでならミュージカル入ってくれたり……しないかなあ……。

言葉の、特に日本語の声の拾いやすさはこの方が随一で、これは元四季みんなできるもの(できるまでマスターさせられるもの)なんだろうなと思います。なんかそういう発声法があるみたいなのを四季のオタクから聞きました。声の余韻のまっすぐ伸びてからほろっとする感じが市村さんの歌唱を思い起こさせる音の動きで、これは元四季みんな教えられるテクニックなのかこの人の声質なのかどっちで……?
ごめんなさいね他のひとの名前だしてばかりで。専門用語と界隈のスラングを知らないから感じたものを”あれです”するには比較の獣をするしかなくて。

「思い出のシチリア」と「葡萄の季節」が大変”良”で、はじめて見聞きしたものを親と思い込む性質のあるサブカルオタク*2はこの後どうしていけばいいんでしょうね。この曲歌って収録したCD出してたりしませんか。ないっぽいです(ざっくり調べてきた)

なんだろう、なんていうかこう……この人の歌唱わかりやすいんですよね……。言葉がすっと入ってくるのもそうなんですけど、曲のもつ風情というかが……。

柴田泰孝さん

コンテパルティロとカルーゾが大変よくて”良”……となってしまいました。いや第一部もいっぱいよかったんですけどすみません相貌認識よわくて休憩時間にプログラム見るまでおふたりの区別がついていなくて。

お兄さんパンフに今後の予定表みたいなの入ってなかったんですけど今後のご予定とかないんですか。第九歌ったりとかしないんですか。ないっぽいですね(サイト見てきた)

そういう方向の活動ジャンルじゃなさそうなんだけどおかいつ唱歌クリスマスソングあたりのオムニバス出してほしいなと思いました、なぜってそれらはクラシック曲のアレンジが多いから。

声に鏡面にした木軸みたいなつやがあってたん、と響くのでバリトンなのかなと思ってたら声種テノールらしくてきゃっきゃしました。テノールでこういう男声に特有の棘が目だたない声のひと少ないんだよね。

有馬総一朗さん

あ、ミュージカルの人じゃないんだな!と一発でわかる感じの歌い方をする人。声がどうこうではなくて、曲調や展開がどうであってもかならず笑顔の形で歌っているので、ああシンガーかCD系なんだろうな(役者ではないんだろうな)と見当をつけるというか。
ミュージカルコンサートではないので普通に楽しかったです。表情から情動ひろおうとすると混乱するんですけど(私は目の色と化粧を見て登場人物の情動を読んでいる)、目を閉じると細やかな色の変化まで入ってきて、歌声だけでこれだけ伝えてくるのすげえな……?と思いました。

矢向亜弓さん

聴かせる、聴かせる……なのかな。この人が歌うととかく目を惹きつけるんですよね。空気がぎゅっと彼女に集中するんですよ。密度が高くなるというか陽炎がにじむというか。声を出さず佇んでるときはその空気が出ないので、その場をつかんで魅せる歌い方にものすごく馴染んでいるんだろうなと思いました。なんていうのかなー、ピアノとステージがあるバーみたいな場の空気になるんですよね。

五十嵐志保美さん

芯があるけどやわらかいソプラノだー!やったー!別の方だったらどうしようと戦々恐々しているんですけどこの方で合ってますよね?

鳥海涼子さん

白鍵と左手で操作するボタン?が蝶貝でできてていっぱいテンション上がっちゃった。
見られる、そして魅せることに慣れているんだなの印象。オケさんやバンドさんでいつどの瞬間を切り取られてもいいようにしながらの、見られている意識が指先やまつ毛の先にまで通っている奏者さん、わたしが普段行くジャンルだとあまりいらっしゃらないのでわくわくしました。

*1:音程とはべつに、同じ曲の同じ音を正確に出してても人によって高い低いあるじゃないですか。あれなんていうの?

*2:サブカルオタクはだいたいこの性質と原作至上主義を併せ持ち、後者が優先されるが前者を先に視聴した上でメディアミックスがめちゃくちゃ考えられて構成されている場合は前者に傾く。

スリルミー配信感想ログ松岡私×山崎彼ペア

プロローグ

このペアのピアノ圧が強いんだなと思ったなあ そういえば
一転して弱くなるのすごいね?

この場面を見るたびに松岡さん成河さんの『私』大好きなんだなあと思う。人物像や雰囲気は印象違うけど、ところどころの抑揚がそっくりよね、「動機」とか歌い出しとか「あの日」とか
おお 硬質な53歳『私』だ
松岡私の「あの日」は高校の頃のかなーって感じね、きらきらした眩しいものを見つめる目だ。尾上私はあの日のやさしい炎だったでしょ
カメラの位置をしっかりわかっているヒューマンだ 目の奥が真っ黒な洞穴なのこわいが

「僕はわかってる」
わー真面目そう 眼鏡をつけてなお紙と目が近い

この2人、互いが互いに被せるから間ができると目立つんだね 同じ速度で思考できるからこのテンポで会話が続く
「わかるだろ」にまっすぐ目をみて頷くの!?
山崎彼、「火、持ってるか」に返事がないことにちょっと怪訝な顔した
「聞いたよ君の『弟』から」の前に顔を覗き込むようにするからちゃんとわかって言ってるんだよな
松岡私さすが情報量が多い
『彼』の前でこんなにころころ表情変えてたのに1人になったときの独白ではじめて見せる表情があるのすごない?報われない片恋慕の顔をするじゃん

「やさしい炎」
‘21を覚えているので山崎彼が年相応でここでもちゃんと愉しそうなことによかったね……を思ってしまう

「なんて意地悪なんだ」が食い気味の、そう来るとわかってるときの返事なのが好きだよ
「さわってください」の前のため息だよ そこから細い声で続けるのでニコニコしてしまう
このペアの、ここぞをフレーズを絶対に外さない歌唱が健在でとても嬉しい それはそれとしてお疲れなんだなという感じで、ホリプロは役者を使い捨てるキャスケにするのやめような 公演期間中も思ったけど

「契約書」
「ありがとう」、だけで感情の質と温度差がお察しされてしまうの松岡さんの表現力がすごいよ
歌い出しのところ、『私』と『彼』の温度差!山崎彼のが子どもなんだよな、楽しいことの先まで考えられない年相応の子ども。
ニーチェの理想っていうより『私』と一緒にでかいことするのが楽しいんだな?山崎彼。
ホリプロちゃんこのペアのカメラアングルは上手だね!?ちゃんと全体概要や流れがわかる切り抜き方してる!?なんでこのペアの配信一番最後に回したの!?今回のスリルミ観たことない人向け枠このペアじゃん。
移り気で楽しそうなことへすぐ手を伸ばす『彼』とそのストッパーやってる『私』の関係なんだな
「指を拭け」をちゃんと顔見ていう『彼』だ!
そっちを見もせず当たり前のように『私』のハンカチ使うのおもしろいよね そういうことしてくれるとなんにも疑ってない

「スリル・ミー」
「今日の収獲」をちゃんと客席に見えるように出していく山崎彼
ここまで一回も聞いたことない声で「今度は僕の番だ」が出てきた……
映ってないけど!映ってないけどよくアイコンタクトを取る今期の山崎彼がここでは「僕の目を見て!」にわざわざ目を逸らすんだよ
「いいか」からのテンションの切り替え速度にこの『私』めちゃくちゃ頭きれるんだな……を思わせてくるのこわだよ
確かこのペア、ネクタイ落とすタイミング合わないんだよね 『私』が手放してから『彼』が離す……で合ってたっけ
押し倒されるのに合わせて目を閉じたままかくん、と首が落ちるの犠牲の羊感があって好きだよ
ここで言い淀んで結局「友情」のワードチョイスしかできない松岡私かわいそうだねと思いました 欲しいものどう見てもそれじゃなさそうなのにね

「計画」
「なに?」に思い出したような優しさがあってにこにこしてしまうな
山崎彼が弟へ向けるこの憎悪、幾分かは『私』にされた行為への感情もありそうなもんだけどね おまえはおれにひどいことをしたと詰るのをできないの哀れだなと思ってしまう
自分の思いついた計画をサポートしてより良くするいつもの『私』に喜び興奮するようなの、いつもの、に戻りたかったのかなと思ってしまい

「戻れない道」
これはずっと言ってるんですけど毛布の端と端をきちんと合わせて畳む山崎彼がすごく好きでですね
ここで間があってのぎこちない微笑みで「おまえの得意な仕事」がタイピングではなく脅迫に聞こえるなと思いました
「永遠の時間」だと思っているのまでが19歳『私』で、「そう」から53歳の声になるじゃん
このペア、『彼』はこれまで通りをしたくて『私』もこの時間を永遠にしたくて、双方向ではあるんだな

「スポーツカー」
ちゃんと爽やかお兄さんだ!笑顔や抑揚がちょっとあどけないのが歳の近い親近感を呼ぶの完璧なお兄さんじゃん
この人好きしそうににこーっとしてから「家はどこなの」だよ
手袋はめながら子どもに優しく笑って見せる、でも目がもう笑ってないんだよな

「超人たち」
あっ 『彼』も怯えてる!? 『彼』もって言うけど目の動きや表情の変化を大写しで抜かれると『私』は言うてそこまででもないんだな?動揺はしてるけど周りの目にびくびくしてるのは『彼』だけだ
2人しがみつくように抱き合って、『彼』はあちこち覗ってるのに『私』は「高貴な理想」をまっすぐ見て視線がぶれないのこわ……

読んでから山崎彼が『私』の顔を見る、『私』はまっすぐ前を向いたまま、ここにないものを見ている 「これで完璧だ」もおんなじ、『彼』は『私』を振り向くけど『私』はそちらを見ていない

「僕の眼鏡/おとなしくしろ」
震えて上擦った声で弟と会話するのに電話口からいなくなると途端に背筋が伸びて表情も落ち着く、うわぁ……。
電話切れたら『私』の背中伸びたよね!?
山崎彼、ここで「あ゛!?」するのの成功率が低めで、(『彼』が)根っこは素直で年相応な男の子みたいで可愛かった
動揺が増していく山崎彼が、『私』を切り捨てることにしたらしいあたりから動揺がおさまってて、防衛機制じゃん……となりました。『私』がそういう風に誘導した結果じゃん
ここの言い交わし、松岡私が明らかに『彼』に向けて言ってるな!?!?こっちのペアか!

「あの夜のこと」
『彼』が弁護士になれば今の『私』に必要な存在になれるんだよなと思いました いやそういう話ではないとは思いますが
たぶん松岡さんが遅らして調整してるんだろうけど、『彼』の言葉を迷いながら繰り返す『私』と、それを聞いてすぐ次を出す『彼』の図ができていて
もうここで『彼』が離れる気なの理解してて、やり切れなさそうにしている松岡私、公園より前にここで済ませてしまっているんだよな気持ちの処理をな

公園でのわかれ、「戻れない道」リプライズ
山崎彼はきょろきょろしてて松岡私は『彼』か前かしか見ていない 『彼』と諍うときのほうがよっぽど目が泳ぐ
山崎彼は世間の目ばかりに気を取られ、松岡私はもう『彼』しか見ていない、「やさしい炎」のときと逆転している

「俺と組んで」
「それでも構わなかった」の副音声に“『彼』を手に入れるためなら”が聞こえるよぅ……
松岡私の声がときどきずんと低くなるの、『私』の地声はもともとこっちだけどいつもは『彼』に見せるために繕ってるのかな
手首だけ抜くな!全景だから張り詰めた静寂のなかその動きだけで拒絶してるのがわかり、観てる人の意識が集まるんでしょうが!なんでわざわざ手間かけて動きのインパクトを殺すんだよ!

「死にたくない」
待って!?気づいてなかったけど53歳『私』が独白してるときって『窓』のライトが点いてたの!?今までずっと!?
『私』と電話を繰り返してたときみたいにどんどん声や動きが荒れていくけど、あのときと違って心を逃避させる案はないんだよな

「九十九年」
憔悴した顔してるのに『私』に話しかけられて取り繕いをする山崎彼、年相応の男の子って感じ
『私』のほうは再会のときと同じような食い気味の間で話し、『彼』はついていけなくて消化する間があるか拒絶で被せるかなのがさ、『私』がつくっていた「対等」なんだなと思い知らさせてくれてよきだよ
ここぞのときの歌唱は絶対外さない松岡私、「九十九年」を歌う声の情感がめちゃくちゃ深い
「(一緒に死ねるなら)それも悪くない」の松岡私、目ががっつり据わってて、こわ
そこで!「認めよう」と言われたときの『私』の顔と動きを映してくれよ!動きがないのも映して!一番の見どころそこでしょ!
『彼』をお揃いの鳥籠に閉じこめて、それが失恋であるのまでちゃんとわかっている松岡私、かわいそうだなよ思いました

エピローグ
毎日たくさんの殺人犯がうまれ、それを守る弁護士もうまれている、松岡私のまっすぐ目を見る語り調で聞くとかつての自分たちと同じ存在と自分たちがなったかもしれない可能性って聞こえてしまうな
山崎彼、「待ってたよ」に応えて笑うんだ!?
待って!?待ってこの2人、というか松岡私、この語りで何かを隠しきってない!?それを隠しきったことをもって「共犯者」って言ってない!?

スリルミー『私』『彼』ぬいに持たせたいミニチュアまわり

おいでよぬいの町。セット作り込まなくてもちょっと小物買うだけでだいぶ楽しいですよ。
わたしはヒトガタしてるものが部屋にあるのこわくて買ってないけど。ラビコレうさぎの素体販売を永遠に待ってます。
ぬいのあれそれについてはこのスレッドでひと通り話したので今回は省きますね。ルドルフ自死エリザベート暗殺は娯楽にしといて何言ってんだ鏡見ろが一言感想です。よくてこういう自分を棚上げ他所下げすんのいつもこの界隈だから原始的で野蛮だなと思っています。そもそも推すという情動そのものがプリミティブで野蛮というのはそう。

『私』編

眼鏡
色みや設定はこれのa-3が一番合うんじゃないかな。親父が『私』に買い与えたあの色合いの高級な眼鏡、黒鼈甲製なんじゃないかなと思っています。
セリアで売ってる針金メガネは『私』ぬいには二回りくらい小さい*1ので、サイズ的にもこのぐらいがちょうどいいかと思います。
100均で探すなら、ぬい用ではなくペットコーナーで小型犬用のメガネを探してみるのがいいかもしれません。セリアにはサイズちょうどよさそうなのがありました。
あとは……こないだユザワヤ本店で『私』ぬいに似合いそうなのを見つけたので近い人は行ってみてもいいんでないかな。
双眼鏡
何種類か出てるけど、いちばん色みが近いのはこれかなと思います。眼鏡と同じくドール用ですが、つくりが細かくないぬいぐるみハンドは持たせた小物のサイズ感がずれていても目立たないため大きな違和感は出ないんじゃないかな。
お顔はね……我々にあの布のかたまりを"ヒトガタ"と認識せしめている最大の要素なので違和感が目立つんですね……。
金の懐中時計
この懐中時計パーツに、貴和製作所アメリカンピアス用のチェーン丸カンを買ってドッキングしましょう。丸カンは3.5mmでちょうどよかったです。ちっちゃすぎないかなと思うくらいでよい。
『加工がいらない』の条件から少し外れます。でも『私』ぬいに懐中時計持たせたいひといっぱいいるだろうなと思って……。
パーツを扱う器具を持ってない民はチェーン買うときに貴和製作所で道具を借りる*2か、自前で平ヤットコを用意しましょう。指カンもあるとなおラクです。
平ヤットコはたしかダイソーにも売っていますが、わたしはこれは買うか借りるかするのをお勧めします。使いやすさがかなり違うので、慣れてないひとほどちゃんとした道具のほうがいいと思う。ダイソー丸カンはでかすぎるから貴和製作所さんのを使いましょう。税抜き88円で買えますからね。
 

『彼』編

ニーチェの本
ナチュラルキッチンに同じようなものが税抜き300円で売っておりました。行動範囲にナチュラルキッチンがある人はそっちで買ってもいいんじゃないかな。(定期で行けないなら交通費のほうが高くつきます。)ハロウィンコーナーに置かれていたので、ナチュラルキッチンは期間限定の扱いな可能性もあります。
もうちょっと装飾があるのがよかったらこっちもあります。
煙草入れ
煙草入れではないんだけど、開閉できるのがポイントたかいよなと個人的には思っています。チェーンを通す部分はニッパーで切るもよし、ぬいに持たせるためのテグスや透明ゴムを通すもよしです。
タイプライター
『私』向けなのか『彼』向けなのかはわからんけど、ほしいかなと思って……。気軽に買えるものの中では色味がいちばん近いかと思います。
サイズは6cm四方に収まる程度みたいなので、映えるぬい部屋写真を狙うなら撮り方に工夫が必要かもしれません。この子たち頭がでかいから……手のサイズにはちょうどよくても引きで見ると小さく見えるんですよね……。
ぬいを椅子に座らせて使っている風に配置して、手元が手前に来るように撮ればそこそこ楽しいんじゃないかな。わからんけど。
 
ちょっと手をかけてもいいなら、組み立て式だけどもう少し形状が近いものもあります。
本当に形状が近かったかはちょっと覚えていないので、凝りたい人は各自2021年前半期田代万里生(敬称略)のブログを探してください。確か黒白加工されたタイプライターの写真があったはず。絵を描く相互さん(このひとは田代さんのオタクではない)がものすごい感謝を叫んでた記憶があるので、セットか小道具かの写真が載ってたはず……。もういっこのタイプライター触る役のほうだったらごめんね。
蛇足なんだけどこのタイプライター型のオルゴールよくないですか?だいじなものをしまっておく引き出しもついてるんですって。
えんさんの小瓶
ごめんねこれはどう頑張っても加工がいります。
①ビンの着色
 透明マニキュア(青)orポスカなどガラスを塗れるものでビンを青く塗る。
②色落ち防止
 乾いたらトップコートかUVレジンを塗って乾かす。レジンの場合はぺたぺたしなくなるまでUVランプの光を浴びせる。
②はしなくてもいいけど、マニキュアが剥げたりポスカがぬいに色移りしたりするのを防ぐためにやっておくのを推奨します。
凝りたい人は①の前にビンの内側にクリアレジンを半分~8割ほど入れて硬化させると、中身の入ったビンを演出できます。ハーバリウム用のオイルは漏れて布につくと染みになるからやめておくといいと思うな。
瓶が青くなくてもいいからとにかく加工をしたくない人はセリアのレジン封入パーツ、ビーズや型抜きフィルムをプラボトルに入れて売られているやつ5色組を買うといいと思います。ボトルが瓶型なので青いやつを持たせておくといいでしょう。

*1:検索してもらえればわかると思うが、「ぬい」はドールよりかなり頭が大きいためドールの頭部に合わせてある小物は代替が難しい。

*2:貴和製作所さんは、購入したアイテムをつなぐための工具とスペースを貸してくれます。このサービスを利用するなら、懐中時計パーツが届いてから実店舗へ鎖を買いに行きましょう。

スリルミー配信ログ尾上私×廣瀬彼ペア

東京公演のときに何回か言ったし何回でも言うけど尾上私こわいんだよな……。このペア、『彼』をこんなに不安定で空疎にしているのは『私』が自尊を削り続けているからであるの質感が生々しいと思う。

 

「プロローグ」
尾上私、さすがの老いた人間の声なんだよな 皺の刻まれた声というか
とおい思い出を辿りながら訥々と話すような語り方するじゃん……。プロローグの『私』の語り、独白って感じの印象のが多いけど相手ありきで話しているような間とか視線とかの動きだなーと思う

「僕はわかってる」

松也私のめちゃくちゃ育ちの良いペンの持ち方が見えない!なぜだ!(そんなとこ見たがる人がいないから)
「君の弟に聞いた」語尾にハートマークがついてるんだよな 言ってる内容とそぐうてないんだよな
廣瀬彼の情動こもってない、それこそ台詞を言うような声ですよ
「お ま え も お な じ だ よ」の平坦な声な…尾上私のタイミングと表情が怖すぎるマッチ取り出し仕草が!映ってないだと!?
尾上私、なんか現場で聞いたときはお利口な歌い方だなと思っていたような気がするんですが、こうして機械の削ぎ落としを経るとこの時点から普通にこわいな? 『彼』の前にいるときの歌唱の、いい子の皮を被ったような芯の奇妙な揺らがなさ。きんとして硬い声の人ではあるけど、プロローグや1人になったときはそんな感じしない……と思うんだよな。
やっぱり二度目に口付ける前に喰らうように笑うよね廣瀬彼!?!?

「やさしい炎」
(少なくとも『私』には)蜜月だったろう高校の頃は牛小屋や資料室でいま燃やすのは廃墟なの、関係性の変化って感じでハオだよ。かつては使われていた、今は誰にも必要とされていないもの。2人の蜜月は昔から何かを壊して奪う営みだったんだの感もあります
「ぜぇんぶぅ!」ジャンルがホラーなんだよその声の出し方は。綺麗だと言いながら目が伽藍堂なんだよな
「気が変になりそうだ」「レイ?」こんな表情も抑揚も板のような、それこそ読み上げみたいに言われるこの台詞がある?
やっぱりこれそういうシーンだよね、の確信を強めさせてくる『私』だよ 乱れた吐息をするな(笑ってる)
尾上さん、機会通すと歌声のきらきらしたところが吸われる損な声質してるなあ その条件においても抱きつかれてからがらりと声が変わるのがわかるのですごいよ

「契約書」
「驚かしてやろうと思って」善意と歓びに満ちていうシチュなのか?(楽しんでいます)
「泊めてくれると思ったから」に悪気も気まずさも1ミリもないのやっぱりこわいよこの『私』……。
『彼』に浮かんだ喜びや期待の情動を『私』の言葉がひとつひとつ潰していくんだよこのペア……。
「帰れ」で本を抜き取る音が入ってるのはっぴー
「お前がいなきゃだめなんだ」から『私』の返事が来るまで、しかし『私』のほうを向いてすらいないんだよな廣瀬彼は……。「うらぎりだ」を1音ずつ区切って言うの好だよ

「学んだ甲斐がある」を半笑いの声で言うの、「僕たち法律の勉強どころじゃなくなる」に皮肉で返してるみたいで可愛いですね
「できる限りで」「勝手にしろ」の双方食い気味で押しこむように言うのな
尾上私の一本指打法、キーボードに慣れてない人間のそれで可愛らしいわね
「眼鏡がないと」というくせ、できた契約書を読むときはもう外して使ってないんだよね尾上私はね
甘く綺麗に笑って、しかし自分の指先だけを見つめて囁く「痛くはしない」、ねえそれ誰に向いてるの……?と言いたくて言ってる……?の気持ちが湧いてしまうんだなあ

「スリル・ミー」
廣瀬彼の言う「スリル」、死にかけている冷えた体に強烈な興奮剤をつっこんで血流を確保する類のそれでは……?
「これは、スリル、あるぜ」
わたしは尾上私のこの音程とテンポをしっかりまもったお利口な「スリル・ミー」が大好きなんですよ これが完全に崩れるのが「壊してくれ!」なところも含めて
廣瀬彼の爆発するような激情を伴う拒絶、弱って外界刺激への反応がほとんどしんでる精神でもこれだけの反応が出て来ざるを得ない危機だからなように見えてしまい

「計画」
事後シーンでこんな楽しそうでもなく『彼』へも冷たい『私』、やっぱり尾上私しか見たことないよ……。
「誇れるような」ことを欲しているんだな『彼』はさ……。奪われたから飢渇するんだよ
「しちゃいけないことってあるだろ!」にちっちゃく首を傾げるんだな廣瀬彼
『彼』の言葉の強さに反する縋り付くような切実さと心の見えなさがな……。ここ自分のブログなんで直裁にいっちゃうけど、意思や尊厳を踏み躙られ身体を犯された何も持たないものがよごれたまんまそらごとみたいな綺麗な夢を譫言めいて言うのと同じやつじゃないか?
「ハンマーで頭を割る!!!!」音を置く場所はばっちり填ってるのが余計に恐ろしさを増すんだよなと思いました。
「おーまーえーはーなあ!」とそこから続く「うちは最近おやじがけちで」の感情の乗っからなさ、やばいやつなんだよな この『彼』に必要なのはカウンセリングと安心な居場所だよ

「戻れない道」
尾上私がここで涙まで浮かべているの、それが本心からではないとは思わないんだけど“『彼』のもちものを奪って穢してそこまで追い詰めたのはお前だろう!?”の気持ちが

「スポーツカー」
「ドライブ、しよ」ガン決まったままの目も相まって不安定すぎてめちゃくちゃやばいやつなんだよな 「10歳くらいの子どもを狙おう?」のときと同じ不安定さ
「クラスのみんなが」「羨ましがる」子どもを誘うときの『彼』の言い分を「誇れるような」と照らし合わせてわたしは情緒が限界になってしまいました それを欲しがると思っているのは、君がずっと欲しかったものだからではないのかい
ここでガバッと距離を詰める、その勢いも怖いし切実さもこわい、縋るような、君が離れたら後がないとでもいうような切迫感

「超人たち」
はじめは座り込んでて極一部の席からしか見えないようにしてた尾上私が屈むけどちゃんと立っててえらいなと思いました
出てきたときから伽藍堂で、「スリル・ミー」の後からは残滓がかろうじて動いてるだけのようだった廣瀬彼に、ここで初めて充分に中身がみちていると感じてしまいおれは
自分の体を自分の好きにするって人が持ちえる最後の尊厳が奪われてしまったら、人ひとりを奪いつくすしか取り返す術はないんだよ

「脅迫状」
「完、璧だ」そんな自信を持った“男”の顔で
廣瀬彼、傷つけられたらちゃんと怒りが表出するようになってることにおれはわたしは
『彼』が「俺のためじゃない、世間体のためだ」というから『私』は「見栄っ張りの親父が」を言うのかな。同一化……というか同じであると『彼』に思いこますための

「僕の眼鏡/おとなしくしろ」
「新聞見た?」でそんなかわいこぶるんか君は
見てくださいこの言いたくないことを言わされているときの廣瀬彼の綺麗な笑顔と優しげな声の響きを そして契約書のときの「痛くはしない」を思い出して
『私』の声で言葉で、一度は取り返してみちていた『彼』ががりごり削られていくんだよな
畳み掛けるような加速、新聞だけ見ている『彼』に対して尾上私は言うたびに『彼』のほうをぱっぱと見ていたんだよね……。目的がそっちなんだなと
ここで交互に言っていること、『私』の危惧どおりになっていくんだよな どちらも思い通りに持っていくつもりでやっている、のにという

「あの夜のこと」
取調べの内容がほとんど書かれていないの、それが『彼』の考えてたことだからだったりしないよな……?
この曲の廣瀬彼、こんなに『私』を見てなかったっけ……。
「マ“ニ”キュアも」なんだっけ、このナンバーって なんか「マニ“キュ”アも」のイメージだったけど、木村私も松也私もニを強く言うよね

「あぁ!よくやった」を言いながら小さく引き攣ってる廣瀬彼だよ
「とにかく、家へ帰ろうよ」の穏やかであまめの声かけ、どういうメンタルでそんな声を……?
迷子になったような松也私の「戻れない道」リプライズ、かわいそうだなと思うんだけど同時にこみあげる『全部おまえのせいだよな』の気持ちを抑えることができない

「俺と組んで」
この台詞を悲しそうな顔で言うのが尾上私のこわいところだよ サイコパみが強すぎるんだよ
『彼』は「世間」と「みんな」に見られている自分を気にするんだよな
19歳松也私、登場したときからずっとなんだけど、……これはあくまで個人の所感なんだけどモラなハラみがものすっっっごく強いよね……。こんなのに執着されたらそら『彼』もこんな壊れたおもちゃみたいな伽藍堂になるよ
『私』に縋りつきそっと押し倒して口付ける廣瀬彼がずっと目を細めた儚い笑みのようなものを浮かべていて、「契約書」と「僕の眼鏡/大人しくしろ」で同じものを見てきているのでおれは大変ダメージをくらいました
「お前の『親父が』」を聞いた途端に笑みが消える尾上私、わっかりやすいわかりやすい そしてそのご執心めちゃくちゃにこわいんだよな……(好きです)

「死にたくない」
「死にたくない」、今回はちゃんと『彼』が映えるカメラアングルをしているのかどうか!廣瀬彼はこの曲の身体表現力がもの凄いからぜひともそれを切り出してほしいところ
もうちょっと、もうちょっと下まで映すか角度つけるかしよ?双眼鏡と違って顔をど真ん中に持って来なくても焦点ぼやけないんだから でも“壁”に当たるところまでは切り出したのえらかったよ(現場ではここ、鉄格子が何本かまでも見えるような身体表現がなされていたんですけどね……)

「九十九年」
やけに淡々と答える尾上私だよ
「僕たちはここから、一生、同じ場所で過ごすんだよ」の唐突な熱の籠り方よ
ここの、目の前にいる幼馴染がばけものだとようやく気がついてしまった廣瀬彼がとてもかわいそう 君が喜びを潰されて考えを否定されてきたそれははじめからおんなじ人間なんかじゃなかったんだよ かわいそうにね

34年前に取り調べた検事とシンクロしたきもちになれるの尾上私のスリルミーだけだよ……。
手の動きに意味があるのはそうなんだけどそれは全体の図が見えている中で手だけが明確な動をしてるから映えるんであってえ……。これはメタマクd1の映像でも思ったんだけどぉ……。
ここで感極まっている尾上私にこう何らかの同情や共感をしたいきもちは山々なんですが、ここで「待ってたよ」する廣瀬彼が回想のなかで一度もしたことない顔と声なの同情ができなさすぎる ありのままの『彼』を愛せ(そんなことをしている『私』にお目にかかったことはないが)

スリルミー配信ログ木村私×前田彼

実況ログです。まんまだよ。

◆序章
木村さんこんなざりざりした声出すんだ?マイクが変な風に拾ってる感じはある。
目がずっとどこか遠くを見て焦点合ってないのがこわいんだよなあ

◆「僕はわかってる」

『彼』のほうが顔立ち幼く見えるペア、珍しいな。
『彼』にバックハグされたときに『何を見せられているんだ……!?』となることある?この時点で『私』に狂気があるのなに!?!?
カメラアングルの趣味と合わない!切り替わりが2テンポ遅いよう!
木村さん、マイクに入るとお歌が硬いのまで抜けてしまうんね。それとも音響があれなんかな。
『私』の“いつも”の素振りが崩れるのが嬉しくてたまらない顔する前田彼、わかりやすいハマり方しててかわいいな。やってることでは弄んでるのは『彼』側のはずなのに、感情動機だと『彼』のほうがヒモにハマる側のそれなのおもしろくない?

◆「やさしい炎」

あっ肩に手を置くまで手を繋いでる!?木村私のそれは恋する少女の表情なんだよな
途中から炎から視線が落ちて恍惚とし始める木村私、いやあのやっぱり『何を見せられているんだ!?』なんだよな 行為への温度差!行為って言っちゃうけどそういう場面だけど木村さん身体性での表現力高いな!?!?
「見張りはお前の仕事だろ」で素直に消防車を探すのかわいいじゃん

◆「契約書」

「超人の俺は、これで、おやすみ」めっちゃ嫌がってるじゃん 笑っちゃう
腕を目の上に置いて“見ていない”をするのね前田彼
ニーチェの理想を語るより『私』を崩すときのほうが愉しそうな顔をするんだなこの『彼』は
「そう、」でここまで見せるための顔してた『彼』が自分の思考に入りこむじゃん

このペアもしかして2人ともがストプレだったりダンスだったり、歌と違うジャンルから入ってきた役者さんだったりする?いやなんか……なんか上手く言えんが、歌を外してでやるときのほうが噛み合ってるんだよねこのお二方……。

◆「スリル・ミー」

木村私、『彼』の前では少し背を丸めて膝をたわめているんだな?気弱で対等な高さに見える立ち方
「大人っぽくなった」のときも思ったけど木村は『彼』の言ってほしいことを言ってるように見えるし『彼』はべっつに大人っぽくはないんだよな、楽しそうなときも撫然としてるときも悪ガキのそれだ。『私』のほうがずぶってるようなのに『彼』のほうがホストにハマらさせるときの状態なんだよなあ。
金庫の計画がめちゃくちゃ棒読みだ!? 『私』が甘やかしてほしい事を汲んでくれないことに慣れてないんだな
木村私、というか『彼』もではあるんだけどお歌はやっぱりそこまで得意分野じゃないんだなあの印象なんですが、「スリル・ミー」の入りがお歌も勢いも完璧ですげー!ってなった。
ぅゎ田代私で聞いたぬるっとした情念深い「もう逃がさない」だ……。木村私がこれ拾ってくるとは思わな……いや19歳『私』のタイプがいちばん似てるのはここなのでなんとなく感じてはいたが……。

◆「計画」

前田彼、『私』を崩してももう楽しそうにしないんだな。乾いて馬鹿にしたような笑い声を立てるのに切実な、しがみつくような追い落とし方をする
スリルミの木村さんもだけど前田さんも自分の歌じゃ表現しきれないと思ったらさっと音符落とすのに切り替えるのいっそ潔いな。今期に限らずどのペアもお歌からでない役者さんは割とよくするんだけど、このペア二人ともがそれするから目立つんだろうなと思う。
『彼』の笑うのが楽しんでるからじゃなくて本心を隠す手段みたいになってしまったな。「うちは最近親父がけちで」をかさかさ笑いながら言うんだな前田彼は 自虐なんだよそれは

◆「スポーツカー」

わあ……「スポーツカー」の入り、色のあかるいんだけど中身の入ってないすかすかの声だあ……(ほめてる) ここぞのところをばしっと決めて空気をつくるの役者の底力だなって感じ。
いやごめんコメント少なくて……カメラアングルと趣味が合わなくて心情や状態確認に使ってるところぜんぜん入ってなくて……

◆「超人たち」

木村私 にじって『彼』に擦り寄りにいくな なんで君だけそこで色事のあまえの空気があるんだよ こわいよ
えっ手を繋いだまま引いてあげるの!?

◆「脅迫状」

「あんなに幸せそうな彼の姿は……」いや君もだいぶ幸せそうだったよ?確かに震えてはいたけどだいぶ甘えの空気があったよ?
「スリル・ミー」の後で損なわれたものが満たされたらこうなるのか えっ“かつて”の蜜月きみたちこんな感じだったの?
脅迫状を声揃えて確認しながら『私』が『彼』の顔を見たら目を合わせて頷いてやる、君たち愛の共同作業でもしてんの?契約書より甘いのなんなの?
「ああ。完璧だ」目が正気じゃないんだよな なんだよその熾りみたいな歓びの熱がある目は

◆「僕の眼鏡/おとなしくしろ」

すげえ……木村私の『彼』以外には全くの無関心な温度のない声……。ここからの「新聞見た!?」の質量差だよ
「落ち着けよ」と言いながら表情に余裕がないの、『私』が削りにいっているんだよな
木村さんエリザの感じで低い音のほうが声よく出る印象があったんだけど、スリルミーでもこの曲でも成河私のオクターブ上げを採用するのね?実は高いほうが綺麗に出しやすいのかしら
あっ本気で傷ついたような目をするー!切迫感がふっと抜けて、途方にくれた軽さのまま眼差しが下へ落ちる かわいいー!

◆「あの夜のこと」

剥ぎ取られた自尊を補ったり削り取られたり再び与えられたり、忙しいな前田彼も 『私』が全開で振り回して冷静さを削ぎ取ってるんだなの印象。
「顔は覚えてない」を繰り返した『私』に『彼』が頷いてやったの見ました?
再会のときは『私』のいつもを崩したときに浮かべていたあの表情を、『私』に差し出したものが受け取られたときに浮かべるようになるのがめちゃくちゃこわいんですが あの 価値観の変質をさせられてるじゃん
「一緒にいてくれたらいいのに……」の後の嫌そうな顔で安心を覚える日がくるとは思っていませんでした

◆「戻れない道」

「親父に全部話してきた」、やっぱここで『彼』が『私』を見捨てて逃れる手は潰れているし、『私』はわざわざそれを提示して見せているんだよな。
木村私がやるとめんどくさい試し行動に見えるんだよなー!(楽しい)(偏見)
俺のことは誰にも話してないな、で明らかに『私』の温度が落ちるの、やっぱり試し行動みがあるよ
あーやっぱりまっすぐ立つと木村私のが前田彼よりおっきく見えるんだなー!脚長くて髪の毛持ち上げたセットにしてるんだもんな、『彼』と同じになるよう意識して合わせてなきゃ事実はこう、に見えるの作為があってよきだよ

◆「俺と組んで」

留置所に放り込まれたときの、座り込んだままどうして自分がこんな酷い目に遭うのかわからない、みたいな仕草してる前田彼かわいいな 殴られた犬みたい(賛辞です)
この場面で53歳のときのざりざりした声が混じってるのこわさがあるな 『彼』の前でだけかぶっていた愛されるための皮が剥がれているようで
「お前はまるで、弁護士だ」にこめられた意味を過不足なく汲み取った顔をしてる『私』だな
うーんやっぱりカメラアングルと趣味が合わない!自所属役者の顔面をアップにすることを物語より優先しないでくれ!というかそこは『彼』もアップより引きが映える場面でしょ!振り回していたはずの『彼』が今や『私』の顔や視線ひとつで振り回される側になってるとこでしょ!
ここまで悲しそうに「わかったよ」を言う『私』、かわいそうだなと思うししかし木村私に身勝手だなー!を思ってしまいもするな。子どもっぽい無邪気で無鉄砲な残忍さを持ってた『彼』をプライドも体も捨て売るしかない無様な存在に追い込んだのは君だぞ!!!(笑っている)

◆「死にたくない」

あっほんとだめっちゃガン見してる
「ここから何故」の『何故』に“大人になれなかった”を見てしまい思わずはしゃいでしまいました。

◆「九十九年」

アップにするなとは言わないのであと40cm横まで映して2人ともを映してくれませんかね……この会話、一見何気ないところに相手側が反応してるのに慄くのが味じゃん……。
声ががりがりしてて高いだけで53歳私のそれなんだよな……

木村私が「九十九年」はじめてから一言ひとこと言いながら表情ころころ変えるのこっわ 前田彼の視界に入れるのを拒むような顔の背け方にわかりを得ざるを得ない

いやだからさあ!この曲の醍醐味は「君を認めよう」「九十九年」を聞いたときの『私』の変貌だろ!?!?『彼』側の味は独白はじめた『私』にじわじわヒいていき言葉の一切通らない幼馴染に恐怖を覚えていくその様でしょう!?!?衣を剥いだカツカレーみたいなことを!?なぜ!?!?

『私』がイカれてる、性的異常者でしたで締めてきた九十九年みたのはじめてでちょっと笑ってしまった いやそれはそれでおもしろいが 「やさしい炎」で悶えてたときとおんなじ顔してるんだよなあこの『私』

この『私』は高校の頃のあの蜜月がもう一度ほしかったんだろうなと思いました そんなものはどこにもないんだけどね、『彼』は充分に満たされた子供時代を終えてしまっていたから

 

エンドクレジットに自社社員をずらずら、しかも先頭にホリプロ社長を載せることに誰もおかしいと思わなかったの……?まじでこの会社社長変わってから1年強でどうなっちまったの……?いやプロデューサーまではわかるよ、わかるけどそっから上にあれ並んでんの異常だよ

クンツェ&リーヴァイコンサート感想(9/21S)

 

この中で音の記憶を所持しているのがエリザベートだけだったのでそれ以外はいっぱいわやです。ゆるせ。

 

内容のところ。

「最後のダンス」メドレー?涼風さん(とリプライズで花總さん)

男装してる涼風さん少年の残響があってめっちゃかわいいですね?凛としたおとこのひとの所作に対してお顔立ちも体の線にも(成人男性としてみたときに)ひと匙のあどけなさが残る輪郭のあんばいがなんていうか、(少女の理想の王子様として)かんぺきなんだよな……。
あと宝塚のエリザベートって少女漫画なんだなというわかりを得ました。なるほどな……。
愛のテーマ部分でシシィが振り向いて手を伸ばしたときに意識の芯がそこに向く、からのゆっくり目を見開いて喜びにじわじわ染まっていく涼風トートを見たらそのわかりを得るしかないでしょ……。あのウィッグをつけたおビジュもめちゃくちゃよかったですね……。しっとりしたゆるウェーブの長髪に幾筋か赤に寄ったワイン色が入ってライトを受けて不思議に輝いているの……。東宝トートの淡色基調も嫌いじゃないけど(男性が死をやるなら色合いは軽くするのが映えそうだなと思うのであっちはあっちでおビジュ大正解だと思う)、線の細い女性トートに夜の光に映えそうなあのカラーリング持ってくるの最高だな……。私はどっちかというとサブカル分野のオタクなので黒エレフ*1カラーだなと思って眺めていたんですが、集合的無意識から死という概念を掘り起こすとあのカラーリングになるんだろうか。

レベッカ曲はアンサンブルさんの曲がいっぱい好きだったことしかわかりません。
曲のほうが体に入ってないとこうなるので全ての演目で日本語版CDを売ってよ音源のMP3販売でもいい(この場合は歌詞カードはhontoかパブーかKindleアンリミでも使っていただいて……)と言っているんだけどレベッカは物販で出てた気がするな。ごめんね予習する時間とメンタルの余裕がなくて。どこかの貴社たちが東京過密スケジュール(再)を生成したから。マジでこのスケおれらを劇場から劇場へ病原体運ぶ宿主にしたくて……?

 

「僕こそ音楽」城田さん

 城田優、うめえ………………。音符を外れることはほぼないのに(1語だけ台詞としてた気がする)、一人の人間がそこに生きて喋ってるみたいに歌うの、もうなんかうめえ……しか出てこないよ。ミュージカル俳優城田優(敬称略)、その人として生きるを演るのがうますぎでは?
僕こそ音楽、色んな人がコンサートで歌うのを聴いてどっしりした曲だなと思っていたんですが、こんなに自由で軽やかなひとの歌だったんですね……。
 少年みたいな僕こそ音楽を聴きながら、このひとには結婚もせず責任も持たせず、空を自由にかけながら好きなように遊び歌い曲を書きさせてやればよかったのにね、と思いました。ミュージカルエリザのシシィと同じじゃん、人の社会の規律と権威で首輪をつけるとしんでしまういきものだよ。そうしないで放っておかれたら利用され喰われてしまうんだろうところまでいっしょ。
遠目で見るとダンスのような動きがオペラグラスで抜くと演技をしているように見えるのもおもしろかったです。

「何故愛せないの」田代さん

 あっリプライズだー!ときゃっきゃしてたら途中でリーヴァイさんひどいよなんでそんなに天才なのと打ちのめされてしまいました。楽しんでいます。
この曲単体はそんなにコンサート映えするわけじゃないけど「僕こそ音楽」からのこれ威力が高くないですか?脚本家作曲家縛りのクンリーコンだからできるやつじゃん。
私はM!を観てないしM!の曲のこと僕こそ〜とダンスはやめられないしか認識してなかったのであんまりむずかしいことはわかんないんですけど。
 「僕こそ音楽」のサビのところ、軽やかに舞い上がる音が別のメロディに変わってて、ねえなにその飛べない鳥みたいなメロ!? たったこれだけでモーツァルトくんの今をわからせてくるのひど……ひどくない!?!?(楽しんでいます)
彼はもう世界を自由にかける無邪気ではなくて、でもモーツァルトくんなんかここに入るまでの歌詞で僕は大人にはなれないみたいなこと言ってませんでした?こんなに天才な本歌取りがある?クンツェ&リーヴァイひどいよどうしてそんなに天才なの。
 もうこれあれじゃん希望と絶望の相転移*2じゃん、同じ曲だと気づくと情緒をもってかれる、主旋律がすげ替わってるリプライズ。エリザベートのシシィを乞う男どもで見たよそれ。*3
旋律と構図による圧縮言語がうますぎる、天才の所業なんだよな……。
 モーツァルトさんのことは中学音楽で習いFGOで胡乱な再履をしたがM!のことは全然知らないので、田代さんがどういう表現してたのかは他の人の感想を見てください。私は彼が少年を演る顔で出てきたから過去回想曲なのかなと思ってたらあの歌詞とあの旋律をお出しされてクンリータッグの天才さに情緒がKOされてしまいレポに残すどころではなくなってしまいました。はじめて聴く曲だけど少年のころの回想なのかなと思ってたらもう軽やかでも自由でもない、でも大人になれてもいないモーツァルトが出てきたらオタクは静かに目を瞑るしかできないんですよ。音楽としか生きられないひとに権威や責任の首輪なんかつけるから……。
作品知らないからそういう話じゃなかったらごめん。この曲聞いて今回見送るつもりだったパンフ買ったからそれでご寛恕ね。

「ダンスはやめられない」昆さん

 やったー!!!私M!でこの曲がいちばんすき!観たことないけど!観たことないけど咲妃みゆさんがなんかのコンサートで歌ってて……。そのときの情景がさ、闇色のバックに彼女と声だけ色鮮やかで、脆くて弱い退廃した華やかさが夜に見上げた金木犀みたいでめちゃくちゃよかったんですよね……。いえM!のこと何も知らないんですが……。
 光のない目で俯いていたコンスタンツェが「彼は芸術家」って言いながら乾いた軽い笑顔を浮かべたのでこの関係は破綻するなと思いました。たった1フレーズでああこれは無理だをわからせてくるじゃん。この縋るような寄りかかりを向けられて、受け止め支えてやれるほどしっかりした大人じゃないでしょアマデウスくん。知らんけど。
でもコンスタンツェはアマデウスのこと愛してないわけではないんだよなたぶんな……。アマデウスがコンスタンツェを愛してないわけではないだろうのと同じように……。
 コンスタンツェもアマデウスも、自分のパートナーが大人だったら手を引き支えてもらって幸せな形になれたんだろうにね。どちらもそういう大人ではあれないから結ばれたことが破滅だよ。


「破滅への道」小野田さん、佐藤さん

 サリエリサリエリだよね!?何もわからん(観てないので)けどその言い分、“先生”の規範性と言葉の重さ、サリエリの気配がします!佐藤さんが何度も繰り返す、モーツァルトに突きつけるようなフレーズがいっぱい好きなんですが佐藤さんの歌唱verでどこかに音源残ってませんか。この演目メンバーでCD録って出ししてくれてもいいんですよ。
 音の当たりは美しいまま深さと重さと厳しさがあるの最高だなと思いました。サリエリが継がれ担い後進へ託した伝統と権威の重さって感じでいっぱい好きだった。
音に関しては同じ理由で「あなたへ続く道」の宮本さんパートをずっと追っていたので、低音域が深くて綺麗に歌える人の声が好きなんだな……?を気づきつつあります。デスミュ・SG・LNDの初手例外*4で気がつくのが遅れただけで数年前からその傾向はあったな……山野靖博さん*5出てくると耳でずっと追ってるもんな……。

「星から降る金」涼風さん

 確か一度も聞いたことがないままサビのとこだけふんわりとした記憶にしていたんですが、答え合わせがなされました。
 ときどきぺたりとした子どもの声色が入るので子守歌か壊れて子供になったコンスタンツェの歌なのかと思ったら、コンスタンツェが最後に大人になってびっくりしちゃった。ぐんと声が変わって、深く安定した大人の声になるんだよ。責任と愛(ただ与えるという神の愛)を知った大人の。
 あなたのことを愛しているからあなたの元から離れます、成長だったしだれもわるくないじごくがひとつ完成していて、ぼくはわたしは。
 ソロナンバー2曲だけでその人物の変化をお示しできるクンツェ&リーヴァイの天才加減と、その2曲をこう抜いて並べるクンリーコンのセトリ構成者の腕なに!?このセトリ考えたひといっぱいおちんぎん発生してほしい。

 大人になれないアマデウスと大人になったコンスタンツェの対比がきれいだなと思っていたら「何故愛せないの」が入ってるのCプロだけらしくて、待っ……えっ……!?となってしまいました。待ってくださいこのクンリータッグの天才コンボ(コンボではない)がキマるの全公演中3回だけなんですか!?!?田代さん本役じゃない(なかったよね?)から全プログラムにあるものだとばかり思っていたが、えっ、別のプログラムにはその回だけのだれもわるくないじごく(最高)がご用意されていて……!?
 ねえ、このコンサート全プログラム収録盤のCD4枚組出ませんか!?!? 1ルート購入版絵馬*6や野ばらがいっぱいCD(そんな名前ではないです)みたいな感じでさ。


レベッカもレディベスもほとんどノーコメなのはごめんね知らないものにラベルを貼るのができなくて。
ねえところでなんですがステージバック、レベッカレディベスモーツァルトは金の鎖と円環で、MAとエリザベートは宮殿という牢獄なんですか?


「もしも鍛冶屋だったなら」原田さん、佐藤さん

 パパ!!!!!!!!!
 私は全てのフランス革命モノでルイ王(架空存在)がだいすきになってしまう性癖(辞書通りの意味。性的嗜好の誤用ではないです)があるので原田ルイ王ももちろん大好きでした。無力でさとくて優しいおうさま。しあわせに王様をやるには向いていない優しい、けれど飢えないおうさまの暮らしでなければその優しさが育まれる余裕はなかっただろう人。

「私たちは泣かない」花總さん、田代さん

 エリザとMAのどっちもを本役で組めるなんかすごい組み合わせ(の一方*7が見えるまではチェック薄めだったから覚えてないのかもしれない、だとしたらすみません。
……ところであの、田代さんこの曲どこかで井上さんに持ちかけてませんでした?メロと歌詞には聞き覚えがあるのそれな気がするんですけど……。
 この時点のマリーやルイと比べて遠くまで見えている人として描かれてるのはそうなんだけど、劇場で観たときの印象がフェルセン、おにーちゃんしてるけど歳相応に不安がるんだな(マリーちゃんと同い年なんだもんな……)だったのでマリーちゃんのほうが心が強そうなの見ていて楽しかったです。相手の愛を信じられるときの花總マリーちゃんはつよいね。


「愛と死の輪舞曲」城田さん

 生で観る城田トートこわすぎませんか??????好きです。
コンサートでもよく出る曲なので色んなトート閣下みてきたけど、目を離してはいけないと本能が警鐘鳴らしたのはじめてだよ。
黄泉を顕現するっていうか黄泉が顕現したみたいなトート閣下ですね。ヒトって、死という概念そのものを表現できるものなんだな……。

「マダム・ヴォルフのコレクション」涼風さん、原田さん、アンサンブル

涼風マダムが媚びに媚びたきゅるんとした声と表情で歌い上げた次の瞬間スンッと真顔に戻るの、カワイイー!サイコー!って大はしゃぎしちゃった。自分の何が魅力で何に金銭が発生してるかよーくおわかりのこのプロ意識、かつて「スペシャル」だったんだろうなと思わせるマダムでした。ところで涼風さんが'21エリザで3ゾフィーがつけていたピンク・青・緑の3色をつけているの衣装さんの発想が最高では?
原田さんはね、めちゃめちゃ楽しそうだなー!と思いました。すっごい楽しそう。

「闇は広がる」城田さん、田代さん

 城田トートの存在感がこわい(楽しんでいます。)さっきも言ったけど、シアタークリエの舞台の上に死という概念そのまま顕現できる人類がいるとは思わなかったでしょ……。
ルドルフがトートから意識を逸らしているときはただ隣にあるだけなのが、振り返ったルドルフが閣下を視界に捉えるとすうと存在感が増すの、……すごくない!?なにあれ!?
城田トート閣下の存在感はそうだね”死”ってそういうものだったねと思い出させてくれる。いつだってすぐ隣にあるのに、人間は意識を向けるまでその存在に気が付かない。
 もちろんルドルフも見てたんですけど、何故ならこの曲は言葉を向けられた側の反応を観るのが一番たのしいと思っているので、でもトート閣下が……死という概念がすごくて……。
狂気にも悲哀にも振れていないおりこうなおうじさまが孤独に付け込まれるのは確認しました。たぶん……。わかんない、私が城田トートに完全に呑まれてそれ以外のすべてが記憶から吹っ飛んでるのかもしれない。
波乱を乗り切る胆力も改革をやり切る勢いも足りない、あと一手の術にトートの誘いを取ってしまった皇子様、パパの皇帝教育かママの自由への希求のどちらかをもう少しでも持てていたら別の道があったかもしれないのにね、の印象。(わたしはエリザのルドルフの基本形態をパパとママを足して2で割ったような、それゆえどっちの生き方もできない息子だと思っています。)

「夜のボート」涼風さん、田代さん

 涼風シシィ、拒絶がきっぱりしていて強いな……と思いました。つよい女は好きだよ……。愛していないわけではないんだろうなと思うけどなんかその愛、あなたを個として欲しいではなくて”かわいそうなひと”だったりしませんか? いや、まあ、この曲まできてあなたを個として欲しいと思っているシシィは観たことないけど、わかんないだろうなと思いつつ「わかって」を言ってそうなシシィもいるんだなというか。
 ちいさく首を振って入り静かに首を振って去っていく田代フランツ、シシィと分かり合えることが絶対なさそうでにこにこしてしまいました。オタクはみんな好きなやつだよ、出逢ったことが破滅だった、そんな二人の関係性が嫌いなオタクがいるだろうか。たぶん割といるけどそれが嫌だったらクンリー演目観てなさそうだなと思いました。
 ところで田代さんはコンサートだと曲の終わった後に表情を笑顔にしてここで終わりをすることの多い方なんですが*8、このコンサートではたぶん1回もそれがなく、演目ごとひと繋がりで一個の演出なんだなーと思うなどしました。

「最後のダンス」城田さん、花總さん

 トート閣下の纏うおそろしさが随分と薄くて、エリザベートへの執着の強さだなあと思いました。脅威は脅威なんだけど、でっかい獣とか強引な男とかのそれであって、存在に対しておぼえる畏怖ではないというか……。黄泉そのものみたいな閣下をただのひとりの男におとしてしまうんだからシシィはすげえや。
あの闇広の後にシシィの前であらわれる生き物らしさを目の当たりにすると、閣下はルドルフのこと個としてはどうでもいいんだな、っていうのをまざまざ見てしまった気持ちにもなりますね。ルドルフは唯一の友達で絶対的な味方と思っているっぽいのにかわいそうね。
 言う場所みつけられたなかったからここで言っていい?花總さんの肩や首回りに細かいラメが入っていて、こういう白いドレスでライトを浴びると匂い立つように輝くの演出がうつくしすぎて大はしゃぎしちゃう。純白のドレスに首輪と腰紐が重く黒いの、皇后という義務から逃れられなくて最の高だよ。首輪と呼ぶなだけどでもシシィを縛るものじゃん。日本版はそこまででもないけどウィーン版コンサートは歌詞も演出も完全に首輪なのでみんな見てみてね、WOWOWオンデマンドにあります。


ところで本役青年ルドルフによる「ママ、どこなの」はないんですかせんせい!
大人が演じる少年少女が好きすぎるため(以前に1回だけ見たのが本当によかったのもあって)宝塚トートと東宝ルドルフが揃うとつい期待をしてしまう。今回田代さんも佐藤さんもいるしお二人とも歌えるか歌えないかで言えば歌えるほうの方な気がして。
大人の歌唱力と表現力で描かれるルドルフ少年の孤独とその穴を“埋めてしまう”はじめてで唯一の友だち、よいぞ。

 

内容じゃないとこ。

アンサンブルの個別紹介はないんですか!?(追記もしたけどありました。ありがとう。)番手(というかなんというか)が一番上っぽいアンサンブルのおじさんの表現がおれはたいへん好きになったんですが誰ですかあなたは!?!?
パンフに顔写真載ってるよ!みたいなことを教えてくれる人が出そうなので補足しますとパンフにあるのは知ってます。
ただ私は人間の顔の区別がつかないので声と動きを覚えてる公演中に紹介してくれないとどうもならなくて。どのくらいお顔がわからないかというとお衣装替えして出てくるたびにひとり「この人は涼風さんと花總さんのどっちだどん!」をやってた(声を聞けば答え合わせはできる)くらいだめです。あと写真集パンフは買った。見た。だめだったの。
→ここまで幕間に嘆いていたんですが2部で紹介がありました!やったー!ありがとう!中山昇さんでした!
→配信も観たんだけど違うかもしれない。2曲を見て気になったのだが、それぞれが別の人だったのかもしれない。

 

あとあの、クリエちゃん無理は言わないつもりなんだけどコロナ禍以前の呼びかけ再開はしてくれる気あったりしません?
公演直前の個別注意呼びかけまで戻してほしいとは言わない、言わないからアンケート裏お願いパンフはどうですか、あれ復帰したりしませんか。ペーパーだと配布人員とブツ代のコストが大きいようなら開演前&休憩中のスクリーンにどーんしててくれてもいいんだけど……。
コロナ禍前にあのお願いパンフが出てきてから、公演中にいやな思いをすることが格段に減っていたんですよ。あの頃の普段舞台へ行かない人を誘うのに良い劇場に戻ってほしいなって……身勝手っちゃそうなんだけどさ……。

いやな思いの具体例ですか。そうですね私語してたり騒ぎながら*9とともに椅子を蹴られたりガサガサ音からの嚥下音を聞かされる羽目になったりとかですかね。今回ぜんぶあったんですけど。どこの界隈とは言わないが、食うな騒ぐな暴れるな、小学生の躾ですよそれは。

*1:Sound Horizon「Moira」の主人公。死の神に愛された双子のかたわれのお話だよ。

*2:まどか☆マギカを見てね。映画1本にまとまってるからね。ぶっちーは愛着のできたところでブローを打ち込んでくるから軽率に勧めるのは躊躇うんですけど、……でもこういう言い方あれだけど韓ミュが好きな人は虚淵脚本も口に合うと思うな……。

*3:私は独語エリザコンで『あなたに繋がる扉を開けて』の懇願とその拒絶の因果が全く同じフレーズで、夫のたった一度の懇願を拒絶したシシィがたった一度の(自らトートに死を請うた)懇願を拒まれる構図なんだとやっと気づいてその綺麗すぎる因果応報に天才じゃん鬼かと思いました。

*4:ミュージカルというものをよく知らないうちに石井一孝石丸幹二田代万里生の歌唱で殴られたらテノールの声が好きなのかなと思うじゃないかよ。彼らがつよいんだよ。うち2人は藝大卒でうち2人は元四季だぞ。

*5:バスバリトンの人。確か前回のジャージィで新生フォーシーズンのメンバーにいたよ。

*6:ブルーレイで発表された音楽物語で、視聴者の選択で曲目と展開が変わり隠し曲が出てくる上にランダムでキャラ語り曲や突然死中断曲も出現する怪作。Blu-rayでシミュゲをやるな。いやRevoちゃんはどうかお好きにやってくれていいんだけど修復不可のバグが出るなら基盤のプログラムはブルーレイじゃなくてPCゲームのそれにしてほしかったな?出た手水曲とせり曲をスチルでいつでも視聴可にしてくれたら全然追加で払うよ?

*7:もう一方は花總-古川ペア、佐藤さんもそうだけどパパもといルイ王とマリーのデュエットあったっけ。この2人が一緒に歌うの家族曲だったような。)))が出てきました。‘18MAのマリー×フェルセンでエリザのトートシシィフランツが埋められるの何回考えても贅沢度がばぐっている。
 知らない流れに知ってる歌唱のメロディが出てきた……?となっているうちに終わったのであんまりわかってないんですが。この曲‘21MAにもあったのかな。フェルセンのこと貴族の傲慢((フェルセンがマルグリットの出生を“切り札”と信じて疑いもできないのが私は大好きなんですよね……。同じ人間として接しようとしている彼が、血の繋がりが価値を持たない“人間”がいると思いつけさえしない貴族の傲慢を持っていると知れるの本当にテンションが上がりました。マリーや貴族どもが振るう、自分たちと違うものを存在ごと知らないままで(安穏と生きて)いられるという暴力を彼もまた。

*8:だから彼を見てると奏者含めての拍手タイミングがだいたいわかり、つくづく親切な人だなと思う

*9:おれは客のこれで片耳の中音域が損傷してるため(他の高さが-5くらいでここだけ-20くらいのやつ、しかも片耳だけなので補聴器入れるほどではない)客席でのゲラ笑いもサルの真似も本当にやめてほしいんですけど、

The Roots Returnsレポ、またの名を第一生命ホールおぼえがき

またの名をっていうかほぼ劇場の座席レポです。
だって8割の時間演者が見えなかったんだもの。

 

第一生命ホール、一言で表すなら手すりにステージが被る上野芸術会館って感じ。
音は抜群にいいんですよ。それは間違いない。1階席と2階席の正面席だけ客を入れるなら、演者で人を呼ぶ演目にも使えると思います。

でもクラシック演奏会以外は2階サイドに客入れちゃだめだよ。

貶してるんじゃないの。そういうつくりなんです。実際ほんとに音はよかった。スタッフさんも親切で状況把握も見通し能力も素晴らしく。*1

ここでソロコン……デュオコンなのか……?なんかこの話においてはどっちでも変わらない(むしろファンの熱度が同じデュオコンのほうが難易度上がる)と思うんですが、この会場で満席まで入れてデュオコンやれるの星5秩序善ルーラー&セイバーだからゆるされる企画だな……と思いました。いや本当に。冗談抜きで、この会場でこの席までFCチケに入れてファンが揉めないの、ひとえに日頃の言動とパフォーマンスに滲む演者の人格によるものだよ……。

これ本当にすごいと思いました。何故って、この劇場「全員から見える場所」がステージ上に存在しないんです。板の上から飛び出した、通路使ったパフォーマンス(1幕・2幕の1曲目がそうだった)まで含めてもそう。

なぜそう言いきるか聞いてくれる?
「センターラインに立った演者の姿は見えなくなる」からです。
真ん中に立っても全員に見えないならどこに立ってもだめでしょ。

朝夏さんは首から下は2階席の段でまるまる、首から上も手すりがしっかり被ってほぼ見えない。遠近があるので目隠し入ってるようにのレベルじゃなく手すりで頭部がすぽっと隠れる見え方です。
加藤和樹氏はふわふわにセットされた髪の毛が見えます。それしか見えないともいいます。ヘルニア持ちはできないぐらいに腰を滑らせてかなり頭を背もたれ真ん中まで下げるとおめめのあたりが見える(見えました)、そのくらい。
※第一生命ホールの名誉のため言っておくと、このホールは公式サイトの座席表に見え方写真を載せており、概ねその通りの視界で見えます。計算外があるとすれば、オケあり歌唱のコンサートは主役が演奏会より手前に出る=見え方例だと「ピアノが半分くらいは見える」席で演者がほぼ完璧に隠れてしまうことかな……。

わたくし今回見えてたほうで2階の……もういいか言っちゃうか、30番台後半の席だったんですよ。座席表みていただければわかる通り、これより視界が悪い人があと30人×2(上手+下手)いるってことなんですよ。
演者さんと正面から見てた人にしか通じない具体例だと思うんですが、2幕エリザベート劇場では上手にいると朝夏ゾフィが見えず下手にいると加藤シシィ*2が見えませんでした。

私そう背の高いほうではないので、もしかしたら身長172cm(じゃぱにーず男性の平均身長です) の人間だけが客だったらどの席でもセンターラインは(=1人で歌っているときの演者は)見えてたのかもしれないんですが。でも女性じゃ無理だと思う。だって私、同年代女性の平均身長ぴったんこだもの……。つまり同世代の最頻値よりちょっと大きいくらいの背なんですよね……。
改めて言うけど女性じゃ無理です。

たださ、あれなんですよ……タチの悪い(ハコは悪くないんですほんとに、演者を観に行く演目に向いてなかっただけで楽器の演奏会にはいいハコだし、演者もスタッフも誰も悪くなかった)ことに、このハコどうも、客席からは演者が見えなくても演者からは客席の顔がほぼ全員、それこそ2階1ケタ番の席に座ってる人まで見えているみたいなんですよね……。
板の上に自分で立ったわけではないからわからないんですけど。わからないんですけど、加藤さんの目の動きを見た限り「その席に座っている人の顔が見えている(そして、向こうからも自分の顔が見えていると思っている)」ひとの反応だったんですよね……。
下手側にいるときは下手の2階に、上手側にいるときには上手の2階に顔を向けたり視線を投げたりしながらだったんですよ。1幕は特に(1幕が歌謡曲、2幕がミュージカル曲のセトリだった。)
そっち側の客席からは見えてないと思ってたら、反対側にそういうサービスしそうなもんじゃん……?
演者によってはああ目が合う(気がする)の苦手なんだなって反応する人もいますけど、加藤さんは(朝夏さんも)このひと自分を観ているなと気が付くと振りにまぜて目線をくれる*3お人じゃないですか。
朝夏さんもそのタイプのお人だと(勝手に)思っているんですが彼女はそういう動きをしていなかったので、朝夏さんの身長だと2階の前側席に座っているお客の顔は見えなかったんだろうなと思います。


さぞストレスたまったのかと思うじゃん? まあ全くなかったといえば嘘になりますが、苛々したかといえばそうでもなかったんですよね……。
いやそらまあね、ぶっちゃけ公演時間の8割がたは加藤さんも朝夏さんも見えなかったのであらまあとは思いましたけども。退場時のエスカレーターで小さくこぼしてる人がいた「試されてた……」の呟きが状況を的確に表してるなとも思ったけど。
客が荒れてなくて音が割れてなくて事前注意が全て守られててお客が飲食してなかったので*4、なんか……のんびり楽しめてしまい。エキサイティングではなかったけどリラクシングではあったというか。
見えないのも何やってるのかわからないのも置いてけぼりでしょんぼりだけど、生音ラジオと割り切るしかないよねと比較的早いうちに切り替えがついたというか。
たぶんあの開演前注意がなかったら公演中や幕間の空気はもっと荒れてたと思うので、今回の荒れなさっぷりはまじで企画した人の人徳とお気遣いによる平和だよ。記事の最初にこのハコで座席全販売でコンサートやれるの彼彼女だけだよと言ったのはそういうことです。

劇場スタッフさんの練度もすごかったのと、あっ2階の前側ぜんぜん見えてなさそう!と気が付いたらしい彼らの幕間の奔走を(トイレ待機列から)ずっと見ていたのもあって……。
演者にも情報伝達がなされたのか2幕は並んで歌ってるときやトークのときにおふたりが(1幕より)端っこ側に立つようになっていて、衣装替えやら擦り合わせやらそれこそご休憩とかの時間を割いて気にしてもらったらさあ……残念は残念だけど演者の人徳と公演関係者の心遣いにほだされるしかないじゃん……?


それはそれとしてミュージカル業界やばいとこはやばいよなオチをつけるんですけど、このハコで所属タレントのFCイベを、それも所属の中でもファンの治安がずぬけて悪いタレントのイベントをやろうとしてるSANC失敗した?不定の狂気はいってる?またタレントの心を折りたいのか?な事務所があるんですけどその企画絶対にやめたほうがいいと思う。

*1:幕間の途中で別階のお手洗いに誘導してくれたとき、「ここまでの方はこちら(今のまま)のほうがお戻りも早いと思います」って切ったちょうどそこにいたんですが、用を済ませて着席したら再開2分前だったの見通し能力神がかってるなと思いました。

*2:加藤シシィってなに!?と思うでしょ?円盤か放送を待つしかないです。私は加藤さんシシィできるなら少年ルドルフも出せるでしょ、「ママ、どこなの」待ってますね!と思いました。

*3:加藤和樹氏、そこに加えていつどこにそのファンサしたのか覚えているような動きをする……記憶力と平等感覚のバランスとサービス心と慈しみすごいですね……と彼のご出演演目行くたび思うんですけども。

*4:自己正当化の言い分は色々聞いたけど私これ昔から大嫌いなんですよね、劇場側の使用ルールは最低限守れや「水だから飴だから飲食じゃない」じゃねえよ日本語も使えないのかと……もちろんブルーノートみたいな店なら上演中に食べてても全く気にしないんですが……。