・「クラブ・スーサイド」のネタバレを山のごとく含みます。
・個人の感想であり、いかなる実在の思想や宗教や価値観とは無関係です。
・いいですね創作と現実は別物だ。主に人権とか倫理とか道徳とか。
感想の前に公式さんに一個だけお願いがあるんですが作品紹介ページの販売先へのリンク、斜体か太字か色変えか、見た目に違いがあるとすごく嬉しいです……たどり着くのに20分くらいかかった…ので……（結局みつけられずにTLに流れてきたファンの紹介ツイートから飛んだ）
クラブ・スーサイドはマルチエンドシステムなのですが、これの分け方、生き√死に√じゃない気がする。なんとなく。「彼らの心残りの有無」「主人公が引き留めるか否か」の2項目4通りなんじゃないかな。で、選択肢のうちいくつかがこれら２項目の成功率に関わり、かつ 満たされた終わりor共に生きる√にはそれぞれ必須の選択が(少なくとも)1つ用意されている。そんな感じがする。
まあコード覗いたわけじゃないから憶測に過ぎないんですけどね。
さて財膳絵馬くんルートですね。04→02→03→01の順で見ました。
内容はそれぞれ、共に生きる→絶望を伴う死→止められなかった旅立ち→希望ある死、という感じ。04だけED音楽が違ったので、これが特殊√なんだと思う。
財膳くん、『覚えていてほしい』人なんだなって印象がすごく強い。彼自身はしばしば「消えたい」「霧のように」「なかったことに」って言うけれども、彼のやってることは『自分の痕跡を残す』ことばかりなんですよね。最愛の家族へ思い出を遺し物を遺し、前向きな変化の予兆を遺して消える。
僕のいちばんよいところを覚えていて、（僕のダメなところを見て嫌いにならないで幻滅しないで、「いなくなる」から）って欲をぱらぱら振りまいているように見えた。
売りに出した作品だって、とにかくお金を稼ぎたいなら手元にあるものも売りに出せばいいんですよ。それなのに出品するものは全て『新しく作っている』。コストなしで出品できる、その代わり家族に見せているだろう既成の作品は何一つ減っていない。自分の存在を「なかったこと」にしたいなら、すべて出品して遠くに出してしまえばいいのに。
√分岐について
彼の01に必要なのが遠くに行く勇気、04に必要なのが主人公を守れる自信なんだと思う。
そのために01は「作品について」語らせるのと中間発表で「見せる」のどっちか（もしくは両方）、04は荷物運びで主人公を助けるのが必須なんじゃないかなあ。彼に必要なのは赤の他人からの承認なので「見せる」が分岐かなとも思うんだけど、作品についてがないと、決行日前日まで動機が全くわからないんですよね、彼……。
どっちも満たせば01/04の「少なくとも財膳は幸せだった」コースが作れるんだろうか。いやそれ防止で04は中間発表で「見せない」にしなきゃいけなかったりするのかな。
雑多。
いきなり生存√を引いたわけですが、彼を庇護する選択肢を取り続けたら04一直線だったという感触ですね。好感度がいるのかなって思ったんですよ……やったことのあるシュミゲーがかもかて*1ぐらいだったので……。彼を傷つけず動転させず踏み入らず、大変なことからは遠ざけて、ってやってたらこうなった。だってパパも寄り添ってやってくれって言ってたし……。
そうしたら生までを諦めて財膳くんの望みに沿ってあげようとすると可哀想なダディを見ることになってしまった(エンド04の条件を満たした状態で引き留めなかったらエンド02に行った)
そうあの√可哀想すぎるだろダディ。自分が声をかけたから息子は足を滑らせたのに声をかけなくても飛び降りてたぞ息子。(エンド02）
というかどのルートもなんだけど、自分が消えたらその場所を養子なり弟なりの「代わり」で埋め合わせをするような人たちに見えているのか息子。そんな人でなしじゃないだろおまえの敬愛するパパママは。
エンド03、主人公側しか描かれてないけどたぶん02と同じ展開になったんだろうなといううっすらとした予感がありますね。あのパパママは息子が音信不通になったら主人公の家に連絡するでしょう。（たぶん無断）お泊りの日に主人公のご家庭に連絡してくれてるんだから、逆をしないこたぁないでしょう。『する意味がない』ことを知っているってことなんじゃん？
ダディ、よきパパであり上司なんだけど言葉遣いや言葉選びの端々に彼自身は生まれつきのお金持ち家庭じゃなさそうな空気があって努力で今の家庭（お家も家族も）を得たんだなって感じがしますね。
